平成20年度 事業運営構想
石油
油価格は、11月に入り米国のサブプライムロ−ン問題による商品先物市場への資金流入及び、米国において製品在庫が減少していることや中東情勢が緊迫化していること等により11月上旬には96ドル/バ−レル台前後まで高騰し史上最高値を更新した。その後も市場は100ドル/バ−レルに迫る勢いで推移しており今後の動向等について十分に注視する必要がある。
 平成20年度の取扱推進については、早期に市況を把握し、全漁連と協調して低価格と良質油の安定供給に務め、更に協同組合間提携による施設の効率的な運用を図ってまいりたい。
 なお、外地積み及び洋上補給については、関係漁協と連絡を密にして円滑なる供給に努めてまいりたい。

推進事項

  1. 低価格と良質油の安定供給
  2. 石油情報の早期把握と提供
  3. 石油タンク施設の協同組合間相互利用
  4. 付属油の拡販対策
  5. 系統給油施設の点検整備の促進
  6. 海外基地及び洋上積みの円滑なる供給
資材
材事業は、漁業生産資材及び生活資材の安定供給に努めている。しかしながら長引く景気の低迷等諸要因から取扱は全体的に低調に推移している。
 平成20年度の取扱推進については、既存資材の利用促進及び未利用資材と新商品の開拓を図り、漁業の動向並びに流通・市況等を的確に把握して価格の抑制と安定供給に努めてまいりたい。

推進事項

  1. 未利用資材の開拓
  2. 価格の抑制と安定供給
  3. 制度資金による舶用機器類等の系統全利用推進
  4. 餌飼料類の取扱推進
  5. 天然石鹸の普及推進
  6. シェルナ−ス(魚礁)の取扱推進
  7. 舶用飲料水の取扱推進
  8. 紫外線海水殺菌装置の取扱推進
  9. 生分解性水産資材の開発と取扱推進
  10. 情報の収集と提供
  11. 適正在庫の保持
販売事業
殖魚は、主力であるカンパチの取り扱いが前年度に比べ伸びている。県外市場向けの活魚出荷が増加したほか、県内量販店や居酒屋向けの『宮崎カンパチ』も出荷量が増えてきている。特に本年度は、東国原知事効果が追い風となり、引き合いが強くなったことや、魚乃里『ぎょれん丸』に併設した活魚施設の運用が寄与している。
 しかし、養殖漁家は台風4・5号による被害、さらに昨年からの餌飼料の高騰が響き、きびしい経営を強いられている。そのため本会の冷凍餌料取り扱いも落ち込んでいることから、引き続き安全で安価な餌料確保に努めてまいりたい。
 また鮮魚、加工品も『ぎょれん丸』での販売を通じ実績を伸ばしており、知事効果による県外からの引き合いも多いが、天然魚に関しては販売体制の早期確立、加工品については加工業者との強力なアライアンスによるオリジナル商品の開発が望まれる。
 養殖種苗は、本年もアジの春仔が不調に終わったが、秋仔に関しては9月に漸く一船出荷し、引き続き10・11月も出荷している。
 魚乃里『ぎょれん丸』はオープン以来、来客は計画を上回っている。その観点からすると基本コンセプトに大きな誤りはないと考えられるが、予想以上に経費がかさんだことから、運営体制全般を見直し、経営改善に努めていかなければならない。

推進事項

  1. 系統共販体制の確立
  2. いきいき宮崎のさかなブランド確立推進協議会との連携強化
  3. 養殖魚類の高品質化及びブランド化の推進
  4. 活魚・鮮魚、加工品等の取扱推進
  5. 養殖種苗・餌料、加工原料等の安定供給の推進
製氷事業
氷事業は、旋網漁業の資源減少による漁獲不振とかつお漁船の早期北上に伴う地元鮮魚出荷が低調で、氷の需要は漸減傾向にあり年々厳しい経営状況となっている。 このような中、本会としては、製氷工場施設の合理化を図り経営改善に努めているところである。
 平成20年度は、諸施設の能力を効率的に稼働し、需給の円滑化に努め漁業者の負託に応えてまいりたい。

推進事項

  1. 漁期前適正在庫の保有
  2. 員内工場間の需給対策
  3. 合理的運営によるコストの引き下げ
  4. 工場の保安管理と安全対策
利用事業

用事業は、海上での人命の安全確保のため、膨張式救命いかだGMDSS関連機器の整備を行っている。
 従って、点検整備にあたっては技術を錬磨し整備規程を遵守して完全整備に努め、漁船員に対しては緊急時に充分なる対応ができるよう取扱指導を実施してまいりたい。

推進事項

  1. 完全整備の遵守
  2. 漁船員に対する取扱指導の徹底
  3. GMDSS関連機器の点検整備
MANAGEMENT PLAN