年頭のごあいさつ
 また、昨今の燃油価格の大幅な高騰を踏まえ、速効性のある対策として、新たな基金を設置し、漁業者の経営体質の強化・省エネ型漁業への転換を支援するとともに、税制面でも、漁業用A重油に係る税制の特例措置の延長を予定するなど、総合的な取組を推進することで、燃油高騰に耐えられる足腰の強い漁業経営の確立を図ってまいります。
 加工・流通・消費施策については、国産水産物の競争力を強化するため、ロットをまとめ、規格を揃えて水産物の安定供給を図る市場を核とした流通拠点を整備し、前浜と消費者をつなぐ、産地直送を含む多様な流通経路を構築するほか、水産物の輸出を積極的に展開するとともに、食育・魚食普及の推進を図ってまいります。
 低位水準にとどまっている水産資源の回復・管理を推進するため、資源管理・回復計画を着実に推進するとともに、国際的な資源管理の強化や、海面・内水面を通じた生育環境の改善と増養殖を推進してまいります。
 水産業の未来を切り拓く新技術の開発及び普及については、省エネルギーや省人・省力化により漁業経営の合理化に資する技術、増養殖の高度化に資する技術等の新技術の開発・普及を推進してまいります。
 漁港・漁場・漁村の総合的整備については、昨年六月に漁港漁場整備長期計画を策定したところであり、我が国周辺水域における水産資源の生産力の向上、国際競争力強化と力強い産地づくりの推進に向けて、漁港・漁場の一体的な整備を進めるとともに、水産物の安定的な提供等を支える安全で安心な漁村の形成を進めてまいります。
 水産関係団体の再編整備を進めるため、漁業協同組合系統の組織・経営・事業の改革を促進してまいります。
 こうした施策の推進により、我が国水産業及び漁村の更なる発展に努めてまいりますので、皆様方の一層の御支援、御尽力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
 最後に、皆様方の御健勝と御活躍を祈念申し上げまして、私の新年の御挨拶とさせていただきます。
宮崎県知事 東国原 英夫
東国原 英夫
新年を迎えて
年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、平成20年の輝かしい新春を健やかにお迎えのこととお喜び申し上げます。
 昨年は、7月、8月と相次いで台風の来襲があり、養殖業をはじめ被害を受けられた方々には、心からお見舞い申し上げます。
 また、不適正な事務処理問題により、県民の皆様には、大変な御迷惑と御心配をお掛けしたところでありますが、私は一日も早い県政の信頼回復に向け、職員とともに誠心誠意取り組んでまいります。
 さて、我が国は、少子・高齢化の急速な進展、本格的な人口減少社会の到来、地球規模の競争の激化など、時代の大きな変化に直面しています。
 こうした中、本県は、産業振興、交通網の整備、中山間地域対策や子育て・医療対策など、様々な課題を抱えており、都市部との地域間格差が生じています。
 時代の大きな変革期にあって、地方を取り巻く厳しい環境の中、本県が着実に発展を遂げ、他の地域をリードする存在となるためには、前例にとらわれない柔軟な発想で、果敢に挑戦することと情報発信が重要であると考えています。
 このようなことから、私は、マニフェストの実現に向けて、入札・契約制度改革をはじめとする県勢改革の推進等に努めるとともに、本県を国内外にPRしてまいりました。
 県勢をさらなる高みへと飛躍させるためには、県民の皆様一人ひとりが、本県の潜在能力を信じ、県づくりに積極的に参画することが何よりも大事です。私は、皆様とともに、県民誰もが安心して暮らせる新しい宮崎の実現に向けて、県民総力戦による県づくりを推し進めてまいりたいと考えております。
 中でも、水産業につきましては、本県は、全国でも有数の水産県であり、かつお、まぐろ、あじ、さば等が漁獲され、ぶり類の養殖も盛んに行われておりますが、近年の漁業をめぐる環境は大変厳しいものがございます。このため、新みやざき創造計画に基づき、「豊かな資源の持続的利用と水産技術開発の推進」、「競争力のある経営と消費者に信頼される水産物の供給の推進」、「多用な担い手の確保と多面的機能を有する魅力ある漁村の創造」などに重点的に取り組み、本県水産業の振興を図ってまいりたいと考えております。
 皆様方の一層の御理解と御支援をお願い申し上げます。
 新しい年が、すべての県民の皆様にとりまして、素晴らしい年となりますことを祈念いたしまして新年のごあいさつといたします。
GREETING