水産試験場
平成22(2010)年ビンナガ来遊状況報告て
産試験場は昭和45年に整備され、水産物加工指導センター(以下、「加工センター」)は食品加工業者等が自ら行う成分分析、加工実験等のために利用できる開放的な試験分析施設(オープンラボラトリー施設)として、昭和62年に改修されてから、多くの漁業関係者の方々に利用していただいています(表1)。しいらの焼酎もろみ漬け(平成20年度にブランド認証されています:写真1)、ヤマメの甘露煮、はもかまぼこやマリンコラーゲンを含んだ石けん等商品化されているものもあります(表2)。
写真1 焼酎もろみ漬け
水産試験場水産物加工指導センター研修者数
H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年
研修者数
(人)
54 186 100 140 148 41
利用人数
(人)
92 52 50 41 5 33
相談件数
(人)
27 32 36 39 19 9
現地指導
(件)
2 3 5 11 11 5
商品開発
試作
(数)
6 1 0 2 2 5
合計 181 274 191 233 185 93
表1 加工センター利用者数
魚種名 製品名
コイ 甘露煮、南蛮漬け、鯉ドリンク
ニジマス 甘露煮、卵加工品、粕漬け、鱒すし、くん製
アユ くん製
チョウザメ ジャーキー、キャビア
カツオ なまり節とくん製のマヨネーズ漬け、なまり節みそ漬け、くん製、オイル漬け
ソーセージ、ソフトくん製、ハム、茶漬け
イワシ くん製、佃煮、レトルト食品、ねり製品
サバ レトルト食品、塩漬け、くん製、過熱蒸気処理雑節
ウマヅラハギ みりん干し
チリメン 塩辛、佃煮
オオニベ くん製、ソフトくん製、レトルト食品
シイラ くん製、すり身、味付き冷凍すり身、焼酎粕漬け
アオメエソ 南蛮漬け、塩干し、佃煮
サルエビ等 エビすり身(そうめん、つみれ)
ウツボ 塩干品
ハモ 金鱧かまぼこ
ハリセンボン 唐揚げ
表2 開発した新しい水産加工品
かし、整備されて39年が経過していることから老朽化が進み、特に衛生的設備が旧式のため、最近の施設の参考とならないこと等から、県内水産加工業者や漁業者等のニーズを満たすことが困難な状況になっていました。そこで、本県水産物の高付加価値化と新産業・新事業の創出さらには消費者へのPR等を目的として加工センターを整備しました。
今までの加工場には、レトルト殺菌装置、過熱蒸気処理装置、粉砕機、サイレントカッター、スタッファ、皮剥機、採肉機等が導入されており、主に一次処理作業の機械化に必要な機械が利用されていました。
ところが、近年は漁獲量が減少傾向にあります。資源管理をしながら、効率よく漁獲することで資源量を保っている魚種もあります。
FISHERIES EXPERIMENT