漁政
海幸彦インタビュー
かつお船三代目として

■船の名前「八号三代(みよ)丸」のいわれは?

祖父が造った船だからはっきり聞いてませんが、三代続くといいなというのもあるみたいです。

■三代丸の三代目。そして県内では最年少の船頭とのこと。船での役割は?

かつお船では船長はいますが、現場の決定権は船頭なんです。安全管理はもちろん、いつ出港するか、どの漁場に向かうか、漁の全てを握っています。船にはベテランも新人も、インドネシアからの研修生もいて、それぞれの持ち場でそれぞれが役割を果たしたり、学んだりできるよう段取りもします。
でもやっぱり一番は無事に港に帰ることですね。

■じゃ、次は四代目を・・・

・・・ですね(笑)。
(編集部注:2009年12月現在、35歳、独身)
プロフィールとこれからのこと

■かつお船に乗るきっかけ

男兄弟3人の真ん中なんですが、小さい頃から外で遊ぶのが好きだったし、祖父の代からかつお漁をやっていたので、いつの間にか船に乗ることを決めてたようです。18歳から乗ってます。兄弟は別の仕事をしてますが、何かと気に掛けてくれます。

■漁をして嬉しいこと

群れが来た瞬間。それを目指して何日も海に出ているんだから、そりゃ嬉しい。でも、群れがエサを食わない時もあるんですよ。他の船が触った後だったり。理由はよくわからないですけどね。だから、まだ誰も触ってない群れに出会ったら「よっしゃ!」ですよ。

■これからのこと

来年も、十年後も、今のままかつお漁ができたらいいなと思いますね。
環境の変化や乱獲などいろんな原因で漁獲量が減っていることや、燃料費の高騰など、景気のいい話はないんですが、それを悲観しても始まらない。来年も、その次も、かつお一本釣りを続けたい。
目標とか夢とか、そんなことよりも、かつおが獲れて、無事に戻って、また漁に出られる、それがいいんです。
八号三代丸
119トンの中型かつお漁船。22人が乗り組む。
この大きさのかつお船は、宮崎県南部が中心で、現在30隻ほどが操業している。
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