海幸彦
海幸彦インタビュー
南郷漁協 かつお船 八号三代丸 船頭 岩切淳さん
かつお一本釣り漁について

■かつお一本釣り漁とは?

群れを見つけたら生き餌を撒いて、疑似餌で一本釣りする伝統漁法。どの役割も経験が要りますね。一本釣りも肩が触れるほどの間隔ですから、慣れないと絡んだり、上がった魚がうまく外れなかったり。もたもたしてると群れがいなくなりますから、時間との戦いです。
かつおの一本釣りは、群れの中の一部しか獲りませんから、資源を大事にする漁だと思います。

■かつお漁、冬場のシーズンオフは何をしているんですか?

毎年11月から1月は、船の手入れをしてます。小さなものはここで直すし、栄松港にドックがあるのでそこで修理したり。やはり船も手入れしたほど長持ちします。

■新春の初出漁はいつ?

1月下旬から2月頭には出て行きます。その頃の漁場は沖ノ鳥島など南西諸島。1回の漁が1週間から10日です。
港を出たら、まず鹿児島や長崎でエサになる生きたイワシを仕入れて、それから漁場まで約2日。鮮度が命だから、獲ったら戻る。この繰り返しです。釣り上げたカツオは、0度の海水で鮮度を保って港へ運びます。

■その後、秋までは?

カツオと一緒に北上します。
4〜5月になると千葉県勝浦漁港を基地にして漁をしますが、梅雨時だけは小笠原沖でビンチョウマグロを一本釣りします。
カツオは7月には三陸沖まで北上するので、宮城県気仙沼港を基地にして、今度は南下する「戻り鰹」になります。

■途中、目井津には帰らないんですか?

盆過ぎに、船を気仙沼に置いて、体だけ帰ってきますよ。
FISHING POLITICS