全国の漁村の皆様、明けましておめでとうございます。
新春にあたり、皆様の本年のご多幸を心よりご祈念申し上げます。
昨年は、世界的な金融危機から続く不況がいまだ経済を覆うなか、引き続く水産資源の悪化、魚価の低迷に加え、大規模な赤潮の発生や広範囲にわたる大型クラゲの大量来襲等の異常な自然災害の多発により、わが国の漁業は依然として厳しい環境に直面しております。
このような状況のもと、漁業経営のセーフティネットとしてその重要性をより一層増している「ぎょさい」の加入推進につきましては、「浜を守る!ぎょさい総加入運動」の最終年度となった平成20年度には関係機関等との強力な連携のもと、共済金額4,084億円とぎょさい事業発足以来の加入の普遍化を図ることができました。また、平成20年度にスタートした「積立ぷらす」は、実施初年度の実績として漁業者申込積立額で21億円の実績を確保し、また、21年度には大幅に実績を伸ばしているところであり、「ぎょさい」加入と併せた漁業経営安定対策として、大変重要な役割を果たしているところです。
こうした成果を上げることができましたのも、漁業に携わる皆様のご理解と関係各位のご支援ご協力の賜物と重ねて御礼申し上げます。
昨年5月には、制度発足以来7度目となる漁業災害補償法の改正が行われ、10月1日より新しい「ぎょさい」制度が開始されました。新制度は、掛金負担の少ないてん補方式の追加や新しい養殖種類の追加など、漁業者の幅広いニーズに応えるものになっております。この新しい「ぎょさい」制度を最大限に活用し、普遍的な加入を図っていくため、私ども漁業共済団体は昨年4月に新たな全国運動「ステップ・アップぎょさい」を立ち上げました。本年、運動2年目を迎えるにあたりましては、漁業者の皆様に新「ぎょさい」制度をご理解の上、十分活用頂けますよう、全国で浜回りや説明会などの普及推進活動の充実強化に組織を挙げて取り組んで参ります。
本年も、「ぎょさい総加入で浜を守る!」のスローガンのもと、「ぎょさい」が将来の漁業と漁村づくりに一層の貢献ができますよう、国、地方公共団体、漁協系統団体などと緊密な連携のもと、漁業者の皆様とともに力強く邁進する所存でございますので、皆様の変わらぬご愛顧と厚いご支援ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
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