年頭のごあいさつ
宮崎県漁船保険組合 組合長理事 宇戸田 定信
宇戸田 定信
様あけましておめでとうございます。
本組合の業務に関しましては過ぎ去りました1年を顧りみますと昨年もいろいろなことがありました。
まず、平成23年3月11日に発生しました東日本大震災は漁船保険業界にとっても未曾有のことであり、被災漁船は2万隻を超え漁船保険は戦後最大の危機に陥りましたが、保険組合、中央会が一丸となって早期支払に取り組んで参りました。震災による損害については政府の予算措置により保険金が削減されることなく支払われ、普通保険で約2万件、約465億円(平成24年8月末)の支払に至っています。
このような中にあって、漁船保険中央会の本年度の総会に於いて、漁船保険組織は今、加入漁船の減少や東日本大震災の教訓を踏まえ、組織の健全な経営と漁船保険制度の維持継続を図るため、平成28年度から平成29年度を目処に漁船保険組織を一元化し全漁船保険組合と漁船保険中央会を統合した組織とすることを目標に、漁船保険組織全体の中で議論を深めていくことを決議いたしました。今後、この目標に向けて議論を深めていくこととなりました。
よって、平成24年度に於いては、これ等の行方をも注視しつつ、従来からの方針を踏襲いたしまして、引き続き「稼働動力漁船の全船加入と船主責任保険の危険率に応じた高額付保、漁船事故防止の徹底した対策、特に人身事故の絶無と救命胴衣の着用の励行、並びに保険金の早期支払い」を最重点施策といたしまして業務を推進いたしました。
その他、本年度は漁船保険の根幹をなす義務加入制度の4年に一度の更新の年にあたることから、従来どおり全船が保険料の国庫負担が受けられるよう、更新手続に付き指導しました。 また、漁船の高船齢化(引受隻数の76%が船齢20年以上)が進んでおり、前年同様、事故防止事業として漁船機関並びに電気設備整備点検事業を実施するとともに、3年間無事故継続加入漁船に対して、中央会から助成を受けた報償金と、当組合からの無事戻金を併せて529隻、1,118万円を交付し更なる無事故奨励を進めてまいりました。
この結果、引受実績は2,305隻、240億円と前年実績に比べ隻数に於いて55隻(2.33%)、引受金額に於いて7.5億円(3.02%)減少いたしております。
また、船主責任保険の基本損害の引受につきましても、高額付保に付き力を尽くしました結果、一隻当たりの平均付保金額は4億6,000万円と所期の目的を達成することができました。 一方漁船事故は依然といたしまして、自動操舵装置などの航海計器類に頼りすぎ見張りを怠り衝突、座礁する運航上の不注意による事故のほか、前述の通り高船齢化の船が多くなっている関係で昨年7月と8月の2ヶ月間で、巻網運搬船(19.0t、船齢22年)、鰹一本釣船(119t、船齢28年)2隻合わせて3件の火災事故が発生しましたが、幸いにも人身事故はありませんでした。3件共原因は配線等の漏電ではないかと推定されています。これら大型全損事故等が増えたことにより、12月末現在の漁船保険の支払は4億1千万円となり、前年度同期の3億1千万円と比較いたしますと1億円(32.2%)も大幅に増加いたしております。
よって、今後共この種事故の再発防止と、操業の安全につきまして、指導してまいりたいと存じますので、皆様方の絶大なるご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上、平成24年度の業務執行の状況につきまして、申し述べましたが、次に新年度に実施いたします主なる事項につきまして簡単にご説明申し上げます。
まず漁船保険組織の一元化等重大な局面を迎えていますので、これ等の動向をも注視しつつ遺憾のないよう今後の事業運営に努めてまいりたいと存じます。
よって新年度も前年度同様「稼働動力漁船の全船加入、漁船事故防止、保険金の早期支払い」を最重点施策といたしまして業務の推進に努め漁船事故による損害の復旧と船主等の諸種の負担を軽減して漁業経営の安定に資するという本組合の使命達成のため全力を尽す所存でございますので、何卒皆様方のご協力を賜りますようお願い申し上げます。
年頭にあたりまして、皆様のご健康と操業の安全並びに豊漁をお祈り申し上げご挨拶といたします。
GREETING