この結果、引受実績は2,380隻、243億円と前年実績に比べ隻数に於いて62隻(2.53%)、引受金額に於いて11億円(4.31%)減少いたしております。
一方、漁船事故は、依然といたしまして、自動操舵装置などの航海計器類に頼り過ぎ見張りを怠り衝突、座礁する運航上の不注意による事故のほか、高船齢化に伴う火災事故等乗組員の人命にも拘りかねない危険な事故も発生しています。
よって、今後共この種事故の再発防止と、操業の安全につきまして、指導してまいりたいと存じますので、皆様方の絶大なるご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上、平成22年度の業務執行の状況につきまして、申し述べいたしましたが、次に新年度に実施いたします主なる事項につきまして簡単にご説明申し上げご協力を賜りたいと存じます。
まず、新年度は3年毎に行います漁船保険料率改正の年になっておりますので目下、その試算中でありますが、本県の場合在籍漁船の減少に伴う加入状況の悪化に加え、料率の算定期間(平成11年度〜20年度までの10年間)中、組合員の皆様方が負担された徴収保険料は、43億8,400万円、これに対し漁船事故により支払われた保険金は49億3,400万円と5億5,000万円(12%)超過しており、全国最低基準である再保険料率を上廻り引き上げが避けられない事態となっております。
しかしながら、組合員の皆様方も大変厳しい漁業環境下にありますところから、更に漁船の事故防止に鋭意努め、今回も従来どおり最低であります再保険料率と同率とし組合員負担の軽減に努力する所存でございます。
なお、付加保険料率につきましても組合員負担の軽減の為前回同様、今回も経費の節減に努め引き上げをせず据え置くことといたしておりますので、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。
その他船主の皆様方の諸種の負担を軽減するため実施されています、船主責任保険、積荷保険及び海外操業漁船損害補償事業等につきましても、その趣旨に副い普通保険と併せ普及に努めると共に、前年度同様「稼働動力漁船の全船加入、漁船事故防止、特に自動操舵使用時の見張りの徹底と操業時の安全対策、保険金の早期支払い」を最重点施策といたしまして業務の推進に努め漁船事故による損害の復旧と船主等の諸種の負担を軽減して漁業経営の安定に資するという本組合の使命達成のため全力を尽す所存でございますので、何卒皆様方のご協力を賜りますようお願い申し上げます。
年頭にあたりまして、皆様のご健康と操業の安全並びに豊漁をお祈り申し上げご挨拶といたします。 |