海幸彦
海幸彦インタビュー
JF延岡市浦城支所長 岩切幸二さん
一口あわび養殖グループのみなさん(会長・甲斐寿夫さん[民宿紺碧]、甲斐進さん、高田泰壮さん[延岡水産開発])

■「宮崎一口あわび 浦の恵」の養殖は、難しいですか?

漁に出るよりはるかに作業は楽で、管理も簡単です。
アワビは夏の高水温が苦手なので、その時期に気をつければ、寒くなれば元気になってどんどん大きくなります。作業は、イカダに吊したカゴを週1回程度引き上げて、カゴを掃除して、餌の海藻を入れるだけです。

■稚貝はどこから?

愛媛から取り寄せています。届いた時は、孵化して約 2年、殻の長さが2.5cmぐらいです。養殖グループは平成15年から活動を始めていて、最初はうまくいかずあちこちに視察に行きました。その時に愛媛でいい出会いがあって、今につながっています。

■稚貝から出荷までの期間は?

10カ月から2年です。殻の長さが5cm以上10cm未満なので、成長を見ながらです。

■なぜ10cm以上に育てないんですか?

宮崎県は条例で10cm以下の天然アワビを捕ってはいけないことになっています。ですから、10cm以上に育てると、天然ものと競争することになるという訳です。何といっても一口あわびは、小さいから身が柔らかくておいしいんです。

■エサは何を食べますか?

コンブとワカメです。乾燥ものを仕入れます。
今年から私たちも海藻の養殖を始めたんです。海藻が育つと海の環境がよくなりますからね。
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