水産試験場

(2)増殖部 主任研究員 荒武久道

課題名 ウニと魚と下草がホンダワラ類藻場の形成に与える影響   
〜下草がホンダワラ類幼体を守る?〜
概要 串間市沿岸の藻場と磯焼け域における研究から考えられた藻場の維持機構は以下のとおりである。@ウニ類の生息密度が低いため下草が周年豊富である。A春〜夏季に加入したホンダワラ類幼体は豊富な下草に紛れて生育するので植食性魚類による致命的な採食を受けにくい。B冬〜春季には水温が十分に低下し,植食性魚類の採食が起こりにくくなるので,ホンダワラ類は生長し,藻場形成に至る。これらのことは,冬〜春季に水温が十分に低下する場所では,ウニ類除去とホンダワラ類幼胚の供給により藻場を回復できる可能性を示す。

(3)生物利用部 主任研究員 米村輝一朗

課題名 オゾンナノバブルを利用した魚類防疫の技術開発
概要 オゾンを一定濃度以下で一定時間、ナノバブルに成形して飼育水中に滞留させ、その中でヒラメ等を飼育した結果、細菌性疾病防除及び寄生虫性疾病防除に効果があることが判明した。
今後、本技術の実用化に向けた試験研究を行うことによって、消費者ニーズに対応した安全・安心な養殖魚の生産技術の確立を目指す。 

(4)小林分場 主任技師 兒玉龍介

課題名 内水面魚類の遺伝的多様性の確保に関する研究
概要 水産試験場小林分場では、陸封型の渓流魚であるヤマメを対象として、天然河川における遺伝的多様性を把握するとともに、放流によらない増殖手法の確立に取り組んでいます。今回は、これまでの研究で得られた成果と今後の展開についてご報告します。
※記載順は、発表順番とは異なることがあります。
研究員は日頃の成果を皆様方に御披露できる晴れ舞台と考え、張り切り、楽しみしておりますので、多くの方に来場して意見をいただき、有意義な発表会となることを期待しています。
11月の動き(県関係)
22日 食育・地産地消推進大会(宮崎市)
FISHERIES EXPERIMENT