年頭のごあいさつ
全国漁業協同組合連合会 代表理事会長 服部 郁弘
服部 郁弘
年明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、全国津々浦々でご活躍中の組合員の皆様並びにJFグループの皆様に謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
 国際原油市況の乱高下や、米国の金融危機に端を発する世界経済の急速な悪化など、経済・社会諸情勢が目まぐるしく変化する中、国内においては、食の安全・安心の重要性の問題や燃油・資材類等の価格高騰による経営コストの増加等、組合員・JFグループの経営環境も一層厳しさを増している状況にあります。
 特に、漁業・漁船にとって血液ともいうべき燃油価格の未曾有の高騰から、昨年の夏開催した「漁業経営危機突破 全国漁民大会」に約4千人の漁業者が集結し、「漁業を守れ!」という悲痛な声を上げるとともに、わが国漁業の歴史上初めて、全国20万隻の漁船が一斉休漁に踏み切り、浜の窮状を訴えたことは記憶に新しいことです。
 我々漁業者の要望を重く受け止めていただき、昨年7月末の燃油高騰水産業緊急対策に続き10月には、総額6百億円の大型補正予算が政府より追加措置されました。この緊急対策は、中長期的な漁業経営の体質強化と構造改革推進を目指すものでもあり、安定的な経営を維持していくための将来を見通したセーフティネットとして、有効に活用していくことが重要です。
 JFグループは、2006年度からスタートした現行の運動方針に則り様々な活動を行ってきましたが、この実践活動も今年度末で3カ年を経過します。これについて、水産業をめぐる情勢の変化やJFの経営改善に向けた取り組みが現在その過程にあること等を踏まえ、基本的には現行方針を2009年度も継続しつつ、重点取組事項のさらなる強化を図るとともに、実践的課題を中心に方針の一部補強を行い、確実に実行していくことを昨年12月の「全国漁連(県漁協)・信漁連会長、漁済組合長合同会議」において決定したところです。
 これら以外にも、さまざまな課題が山積しておりますが、諸課題への対処や、施策の実現のためには、JFグループの総力を結集し水産政治力の強化を図ることが不可欠です。
 JF全漁連といたしましては、JFグループの皆様をはじめ社会からも信頼される組織を目指し、役職員一丸となって一層の努力を重ねてまいる所存です。
 この1年が、皆様方にとりまして良い年でありますよう、また、操業の安全と一層のご繁栄・ご健勝を祈念申しあげ、新年のご挨拶といたします。
全国漁業共済組合連合会 会長理事 川端 勲
川端 勲
国の漁村の皆様、明けましておめでとうございます。
新春にあたり、皆様の本年のご多幸を心よりご祈念申し上げます。
 昨年は、燃油価格の異常な高騰に加え、サブプライム問題に端を発した世界的な金融危機など、漁業を取り巻く環境がより一層厳しさを増した年でした。加えて、引き続く水産資源の悪化、魚価の低迷、異常な気象・海況による自然災害などにより、わが国の漁業は今まで以上に厳しい状況に直面しております。
 こうした中で、国はJFグループをはじめとする漁業界からの強い要請を受け、平成20年度補正予算で「水産業燃油高騰緊急対策」を実施するなど、漁業経営の存続に向けて強力な取り組みを行っているところです。
 このような状況のもと、漁業経営のセーフティネットとしてさらに重要性を増している「ぎょさい」の加入推進につきましては、関係機関等との強力な連携のもと、加入目標の達成に向けて全力で取り組んでまいりました結果、「浜を守る!ぎょさい総加入運動」2年目の平成19年度は共済金額4,053億円と、「ぎょさい」史上初の4,000億円を超える加入実績を上げることができました。
 さらに、運動最終年度の平成20 年度には、新たな漁業経営安定対策事業としてスタートを切りました「積立ぷらす」におきましては、漁協系統、行政、ぎょさい団体が一体となった取り組みがすすめられており、「ぎょさい」加入と併せた漁業経営安定機能の一層の強化が図られているところです。
 3年間にわたる「浜を守る!ぎょさい総加入運動」も余すところあと3ヶ月となりましたが、私どもぎょさい団体は、運動目標達成に向けて全力を挙げて推進活動を展開してまいります。併せて、平成21年度から実施を予定しております新しい加入推進運動でも、「ぎょさい」のより一層の普遍的加入を目指して、全力を挙げて取り組む所存であります。
GREETING