明けましておめでとうございます。
皆様には、清々しい新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
さて、我が国の水産業・漁村は、水産資源状況の悪化や漁価の長期低迷からなかなか抜け出せず、加えて急激な燃油価格の高騰によって、まさに危機状況に直面しており、全国漁民大会や全国一斉休漁を通して漁業者の窮状を訴え続けて参りました。この結果、政府は燃油高騰緊急対策を打ち出し、燃油使用量を10%削減する漁業者グループに対し、燃油費の増加分の九割を補助するという制度を構築いたしました。この他、無利子資金の拡充、無利子融資制度、遠洋まぐろ漁業を想定した休漁・減船支援、漁業者の手取りの確保などの事業を創設し、総額745億円を捻出いただきました。さらに補正予算で600億円の燃油対策が追加されました。本県では、省燃油操業実証事業に50億円を超える事業申請を行い、現在、漁業者は同事業を実施しております。
このような中、米国のサブプライムローン問題を発端に金融不安が広がり、世界中で株価が暴落しております。それに連動するように燃油価格は急落傾向にあり、省燃油操業実証事業における実質助成金を算定するための基準価格を下回る結果となりました。しかしながら未だ高騰前の水準にはほど遠く、依然として燃油価格が漁業経営を圧迫している状況の中で、より一層効果的な補助事業の創設を求めていかなければならないと存じます。
組織再編問題については、各漁協役員会等を通じて、昨年3月の組合長会で承認された「宮崎県1漁協構想案」にかかる内容の理解を図ると共に、組合長・参事ヒヤリングを実施し、平成20年10月時点の構想案に対する組合の意向を確認致しました。又、合併推進と並行して各作業部会を開催し、合併予定まで1年余りとなり、本年は、合併に向けた正念場となるため合併対策室を増員し、各漁協の要望や説明会の対応はもちろんのこと、役職員一丸となって合併が成就できるよう積極的に推進して参る所存でございます。
漁業者は、安全・安心な水産物を確保・供給する使命を担っており、本県漁業の存続のため、将来を見据えた新たな対策の構築が喫緊の課題となっております。本会としては、これら山積する課題に積極的に取り組み、事業部門別に推進事項を設定して、事業を推進して参りたいと存じます。
最後になりましたが、皆様方のご健勝と航海の安全、豊漁をご祈念申し上げまして、新年の挨拶と致します。 |