水産試験場
平成22年度水産試験場研究成果発表会開催 ―研究企画主幹―
頃から水産試験場の試験研究に御協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
水産試験場は、海面を担当する資源部、増殖部、生物利用部の3部と内水面を担当する1分場体制で、資源部は「漁業の効率化と資源の適正管理のために」、増殖部は「豊かな海づくりのために」、生物利用部は「水産物の安全性と品質向上のために」、小林分場は「内水面の多面的機能の活用のために」をキーワードに試験研究に取り組んでいます。
 
平成22年度の試験研究課題は、前年度に「持続的生産技術開発」に関する研究4課題と「安全で安心して消費できる水産物の安定供給技術の開発」に関する研究5課題、「生態系や環境に配慮した生産技術の開発」に関する研究4課題、計13課題を終了させ、新たに、○日向灘海況情報提供システムの開発に関する研究、○カサゴの放流技術実証事業○植食性魚類の食害を克服する藻場造成技術開発、○温暖化等による養殖漁場の変動把握と効率的養殖技術の開発、○温暖化に適応した養殖品種開発(内水面)、○効率的キャビア生産技術開発などの課題を加え、33課題の試験研究を実施しています。
平成21年度に終了しました13課題につきましては、生産者(漁協青壮年部連絡協議会会長、漁村女性連絡協議会)と、消費者、関連業界関係者、関係機関・団体関係者、学識経験者で構成されます宮崎県農政水産部試験研究評価検討委員会等において、これらの試験研究で得られた結果が、現場で求められている成果となっているかの審査を頂きました。
その結果、「ねらいどおりの成果があり活用が期待できるもの」9課題、「現段階では活用できないが継続することで期待できる等」4課題と評価されました。
当試験場では、これら試験研究で得られた成果を現地研修会や漁業者の皆様方の勉強会、あるいは普及技術員を通して速やかにお知らせして、水産業の推進に活用していただけるよう努めているところです。
また、試験研究の成果を広く御紹介し、関係者の皆様方から御意見を直接いただき、今後の研究の推進に活用することを目的に、標記発表会を毎年開催しております。
今年度は、下記のとおり開催しますので、お知らせします。是非、御来場ください。

1. 月日時

平成23年1月20日(木) 午後1時00分から午後3時00分

2. 場 所

水産会館5階 大会議室

3. 発表者並びに発表課題と概要(内容が一部変更されることがあります)

@小林分場 主任技師 田牧幸一

課題名 地球温暖化に負けないニジマスを作ろう!
〜これまでの選抜育種の取り組みから将来の展望まで〜

高温選抜系ニジマス稚魚
概要 水産試験場では、長年にわたる選抜育種により、比較的高水温でも活発に摂餌できるニジマスの系統(高温選抜系)を作り出すことに成功し、生物学的特徴、および分子生物学的特徴を明らかにしました。今回は、これまでの研究で得られた成果と今後の展開について報告します。
FISHERIES EXPERIMENT