漁政
3 国際競争力強化対策の推進
漁業者の自助努力のみでのコスト削減には限界があり、将来にわたり国際漁場において、我が国かつお・まぐろ漁業を維持・継続していくためには、国際競争力を高め、経営基盤を強化する対策を講じることが不可欠であるため、次の措置を講ずるよう要望します。
  1. 漁船リース事業の存続
  2. 漁船のトン数や外国人労働力(特に外国人海技資格者)受入に関する規制の緩和措置並びに船舶職員及び後継者確保対策の推進
  3. 船上加工や省エネルギー化、漁撈作業の安全化など新技術開発の推進及び省エネに関する新技術導入に対する支援
  4. 外国2000海里水域への入漁料等の負担軽減や操業水域規制の見直し
  5. ミナミマグロ、クロマグロ漁場の代替漁場確保のための新たなメバチ・キハダ漁場の開拓
4 金融対策等の拡充強化
現金の金融情勢においては、漁業者への資金の供給は困難な状況にあり、さらに燃油価格の高止まりにより厳しい経営を強いられております。
ついては、制度資金の有効活用を図り、経営改善を推進し、かつお・まぐろ漁業の構造改革を進めるために、次の措置を講ずるよう要望します。
  1. 漁業用燃油高騰に対する緊急支援予算の拡充・拡大
  2. 経営改善・再建を確実にするため、中小漁業融資保証保険制度の弾力的運用及び充実強化
  3. 中小漁業関連資金融通円滑化事業における全国展開型漁業経営改善等支援事業の円滑な活用及び拡充・強化
  4. 経営の改善・再建が可能と見込まれる漁業者に対し、過去の債務の処理と代船取得の円滑化のための金融支援の拡充・強化
  5. 経営の再建が困難な者の経営資源(漁船・漁権)を適正に評価し、漁業再生基金の創設等により優良な経営体に円滑に承継・集約化するための仕組みの創設
  6. 公庫資金や漁業経営維持安定資金など、水産制度資金の拡充と弾力的な運用
  7. 独立行政法人農林漁業信用基金の業務見直しを契機とする漁業保証保険制度の見直しに際しての漁業経営・基金協会経営に対する十全な配慮
5 かつお・まぐろ類の魚価安定対策の推進
現在の状況下においては、魚価が回復する兆しにあるものの、将来にわたって、水産物を安定的に供給する漁業生産を維持していくことが困難な状況にあることから、引き続き魚価対策を講じる必要があるため、次の措置を講ずるよう要望します。
  1. 国産水産物安定供給推進事業の最低買取価格の弾力化、保管期間の延長、放出エリアの拡大による拡充強化
  2. 消費者に安全・安心なものを提供するためのトレーサビリティーシステムの導入やブランド化、差別化の取り組みへの支援
  3. 外国市場開拓等による市場分散化の取り組みへの支援やODA等の機会を活用した鰹缶詰の輸出促進
6 国際漁場と安全操業の確保
近年、公海漁場における操業規制が厳しくなってきていることや、釣獲率の低下が続いていることから、外国の200海里水域における漁場の重要性が増していますが、他の漁業国が国力をあげて漁場確保に当たっており、業界の力では漁場確保が困難になってきているので、我が国の多様な経済協力の活用による漁場確保を要望します。
また、各国漁船の無秩序な操業が行われ、漁具被害が発生している現状があるので、公海においては水産庁の監視船の派遣、外国200海里内水域においては民間協定交渉の場への水産庁・在外公館からの積極的な参加等、安全で秩序ある操業を確保するための措置を要望します。
かつお・まぐろ漁業対策推進道県協議会
会長 鹿児島県知事 伊藤祐一郎
副会長 宮城県知事 村井嘉浩
副会長 神奈川県知事 松沢成文
副会長 高知県知事 橋本大二郎
監事 三重県知事 野呂昭彦
監事 静岡県知事 石川嘉延
  北海道知事 高橋はるみ
  和歌山県知事 仁坂吉伸
  大分県知事 広瀬勝貞
  宮崎県知事 東国原英夫
  沖縄県知事 仲井眞弘多
平成19年11月
各県超短波支部等事務局長会議
11月27日、九州総合通信局(熊本市)において平成19年度各県超短波支部等事務局長会議が開催された。
 九州漁業無線協会川端会長、九州総合通信局大崎課長の挨拶の後、議事に入った。
 始めに九州総合通信局からの周知事項として、無線局再免許申請等について説明があり、続いて九州漁業無線協会からの周知事項として、国や関係機関への要望内容等について説明があった。また、現場の状況を把握するためにアンケート調査の実施と、来年度の当会議には海岸局の出席を求め、情報の周等を図ることを検討することとなった。
 今年度から免許有効期間(5年間)が切れる無線局(船主)には九州総合通信局から通知文書が送付されています。継続して運用する場合は有効期間満了の日の6〜3カ月前に無線局再免許申請を行ってください。(再免許を受けずに運用を続けると不法無線局となり、電波法により処せられる場合があります。)
 また、特定船舶局の定期検査は3年毎に受けるようにしてください。
FISHING POLITICS