明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、気持ちも新たに新年をお迎えのことと拝察申し上げますと共に、漁業共済(ぎょさい)事業につきましては、平素より温かなご支援とご協力を賜わり厚く御礼申し上げます。
昨年を顧みますと、県下では新年早々に鳥インフルエンザが発生し、新燃岳の噴火・大爆発が追い打ちをかける中で、3月には想像を絶する規模の東日本大震災に見舞われました。まさに、災害で覆われた一年であった、と申せます。
こうした中で、平成23年4月より 国の資源管理・漁業所得補償対策としての「漁業収入安定対策事業」が始まりました。
これは、計画的に資源管理に取り組む漁業者を対象として、漁業共済の仕組みを活用した「収入安定対策」と漁業経営セーフティーネット構築事業の「コスト対策」を組み合わせて実施されるものであることは、皆様もご存じのことと思います。国庫補助額の上乗せによって漁業共済の掛金負担が軽減されたこと、新積立ぷらすでは加入要件が緩和され、補償額も現行の漁業者1対国1から、漁業者1対国3へと大幅に拡大されました。日常の浜回り推進を通してみても、漁業者皆さんの関心度は日増しに高くなって来ております。
また、漁業共済団体ではこれに呼応して、平成23年度から3カ年にわたって『ぎょさいでぷらす!安心経営』全国運動を展開中でございます。漁業共済事業はご承知のとおり、不漁や災害時などに対して共済金をお支払いすることで、漁業経営の安定に役立っている制度であることは申すまでもありません。制度発足から今日まで、全国の漁業者に支払われた共済金は、5,900億円に達しております。本県では、漁業者が負担された掛金71億円に対して、102億円もの共済金を支払っています。このことは、「ぎょさい」が漁業経営の安定に少なからず貢献していることの証でもあり、新時代を迎えて漁業共済の果たす役割は、一段とその重要性を増してきております。
新運動では、《高い補償力での加入と普遍化》をめざして200億円の推進目標を掲げております。これからも、行政機関・漁協系統団体との一層の緊密な連携を図りながら、普及推進活動に積極的に取り組んでまいる所存でございます。漁業所得補償対策が実施されたことを契機に、より多くの漁業者の方がたが漁業共済と積立ぷらすに加入してくださることを願っております。
終わりに、皆様のご健勝と航海の安全・大漁を心からご祈念申し上げます。 |