全国の漁村の皆様、明けましておめでとうございます。
新春にあたり、皆様の本年のご多幸を心よりご祈念申し上げます。
昨年3月11日に発生し東北地方の太平洋沿岸を中心に甚大な被害を与えた東日本大震災から、早や10カ月が経過しようとしております。被災地では、各方面からの支援のもと復旧に向けた活動が進められ、漁業・養殖業を再開した浜もあるものの、本格的な復興再生への道のりはまだ遠く険しいと言わざるをえません。
さらに、昨年西日本の各地に大きな被害をもたらした台風などの自然災害、引き続く水産資源の悪化と魚価の低迷など、わが国の漁業は過去に例を見ないほどの厳しい状況に直面しているところです。
こうした中、平成23年度より「資源管理・漁業所得補償対策」の一環として開始された「漁業収入安定対策事業」により、国の掛金助成がさらに手厚くなった「ぎょさい」と、加入要件が緩和され漁業者負担も大幅に軽減された「積立ぷらす」の利用が大きく前進しました。今年度上半期の加入実績は、共済金額2,495億円、積立金額256億円(うち漁業者分64億円)となり、共済金額で299億円増、積立金額で207億円増といずれも前年度同期を大きく上回る成果を収めることができました。
私ども漁業共済団体は、「漁業収入安定対策事業」の実施に併せて昨年4月から新たな普及推進運動『ぎょさいでぷらす!安心経営』を展開し、「ぎょさい」と「積立ぷらす」を全国のすみずみまで浸透・定着させることを目的に、系統各団体や行政と連携して組織を挙げた普及推進活動に取り組んでいるところです。この運動の目標として、共済金額5,100億円、漁業者積立金額140億円を設定しておりますが、事業実施初年度という重要性に鑑み、運動目標の完遂が肝要であると強く認識しております。
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