海幸彦
海幸彦インタビュー

■ちりめん漁は季節がありますか?

通年漁に出ていますが、春は3〜4月、夏は7〜8月、冬は11月〜12月が最盛期です。
近年は天候不順が影響しているのか、出漁できる日が減り、水揚げが減っています。

■加工場も港にあるんですね。

ちりめんは鮮度が命ですから、水揚げしたら少しでも早く加工しないと味が落ちてしまいます。
今は船の性能がよくなったから、獲れたちりめんを早く運べるようになりましたよ。昔は一ツ瀬川の河口あたりから1時間近くかかってましたが、今は30分ぐらいで帰れます。
私達の作っているちりめんは、添加物等は一切使用せず食塩だけで茹でたものを天日干しして製品にします。だいたいその日のうちに乾燥を終えてしまうので、どの段階も気が抜けないスピード作業です。
茹でるのも今は100度の蒸気で温度を保って煮ますから、早く均一に仕上がります。これも昔は石炭や、石油バーナーだったので、ちりめんを釜に入れると温度が一気に下がったもんです。
昔からの技と新しい技術で、更においしいちりめんができるようになったんです。

■昔と変わらない点は?

宮崎のちりめんは、無添加、天日干しが伝統ですね。太陽の恵み、風。宮崎だからできる自慢の方法ですよ。
天日干しも最近は鳥の害や、空から降ってくるものなども考えなければいけない。食の安全は生産者の努めで、できる限りの対策を考えて、心を込めて作業をしています。

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