水産試験場
「カサゴ資源管理研究チーム」が宮崎日日新聞産業賞を受賞 ―研究企画主幹―
成19年10月19日、宮日会館において、平成19年度宮崎日日新聞産業賞を「カサゴ資源管理研究チーム」(水産試験場、財団法人水産振興協会共同)として受賞しましたのでお礼と報告を申し上げます。
 カサゴは、平成初期には40トンを越える漁獲がありましたが、平成16年は11トン台まで減少しました。このため、漁業者の皆様をはじめとする関係者の努力により平成17年度にカサゴ資源回復計画が策定され、翌年7月には漁獲規制をはじめとする資源管理の取り組みが始まったことは、水産宮崎本年7月号で紹介したところです。
 この資源回復計画を作成するにあたっての水産試験場の役割は3つありました。1つは「カサゴの資源状況を把握し、効率的な資源管理方法を明らかにする」、2つ目は「資源回復方法の一つの柱となる種苗放流技術の確立」、3つ目が「我慢される漁業者の皆様の経済的負担を少しでも軽減するため、付加価値向上策の取り組み」です。水産試験場では、資源部、増殖部、生物利用部の試験場全ての部がこれに携わりました。
 今回の受賞は、特に2つ目の「種苗放流技術の確立」と3つ目の「付加価値向上策」について評価されたものと考えます。
 「種苗放流技術の確立」は平成8年度に全国で初めて腹部切開法による人工産仔技術を開発し、その後、生残率を高め、平成12年度に安定した種苗生産技術が確立できました。
 この技術を引き継いだ(財)宮崎県水産振興協会(当時、宮崎県栽培漁業協会)は、平成14年度に初めて種苗放流尾数10万尾を越え、平成16年度に20万尾、平成18年度には、31万2千尾を生産し、量産体制の確立と年間30万尾種苗放流を実現させました。
 漁業者の皆様の漁期規制や漁獲サイズ制限にあわせ、種苗放流を実施した結果、平成16年まで減少傾向が続いていた漁獲が、図1のとおり平成17年、平成18年と下げ止まりの状況が見られました。
図1 宮崎県海域におけるカサゴの漁獲量と種苗放流実績の推移
FISHERIES EXPERIMENT