水産試験場

B生物利用部 主任研究員 金丸 昌慎


宮崎県における有害赤潮発生状況
(☆は漁業被害発生)

赤潮プランクトン(カレニア・ミキモトイ)
課題名 北浦湾周辺海域における赤潮について!!!
〜原因プランクトンの特徴や被害の防止方法を知ろう〜
概要 本県養殖生産の拠点の一つである北浦湾は、赤潮発生件数が九州で最も少ないなど良好な漁場環境が保たれているが、時として赤潮による漁業被害が発生し、原因プランクトンの一つであるカレニア赤潮については豊後水道からの流入が指摘されている。
そこで、当該カレニア赤潮や地先発生型で時として大きな被害を与えるヘテロシグマ赤潮の発生条件等の特徴と発生した場合の漁業被害を軽減あるいは防止するための対策について報告する。
(グラフはクリックすると拡大されます)

C増殖部 技師 福田 紘士


日向市平岩地区における各20個体分の生殖巣 [H24除去域(左)、非除去域(右)]

ムラサキウニ生息密度とホンダワラ類被度の関係 (串間市毛久保地先)
課題名 ウニ除去によるウニ漁場の復興!!!
〜過剰なウニを減らして藻場を造成し、所得向上に繋げよう〜
概要 高密度で生息するウニ類の高い食圧が藻場形成の主要な制限要因となってお り、このような海岸に生息するウニは、商品価値が低いことが知られている。一方、近年、ウニ除去を中心とした藻場造成の取組がなされ、下草等の回復に繋がったことで、その除去範囲内で身入りの改善が見られる事例も確認されている。
そこで、そのような改善事例について紹介するとともに、除去の効率化に資するため、除去における目安となるウニ類の生息密度や除去面積と効果の持続期間について推定を行ったので、その結果について報告する。
(グラフはクリックすると拡大されます)
研究員は、日頃の成果を皆様方に御披露できる晴れの舞台と考え、張り切り、楽しみにしておりますので、多くの方々に御来場、御意見をいただき、有意義な発表会になること期待しているところです。
(記載順は、発表順番と異なることがあります)
最後に、水産試験場では、毎年、試験研究の成果が、現場で求められている成果となっているかどうかの評価と、次年度の新規予定課題について、生産者(漁業士会、漁村女性部連絡協議会の各代表)と、消費者、関連業界関係者、関係団体関係者、学識経験者を構成員とする宮崎県農政水産部試験研究評価検討委員会において審査いただいております。
本年度は、11月20日に開催された委員会において、研究成果については、平成24年度に終了しました7課題につきまして、「ねらいどおりの成果があり活用が期待できるもの」6課題、「現段階では活用できないが継続することで期待できる等」1課題と評価されるとともに、平成26年度新規予定課題については、次の5つの新規課題の設定が適当であるとの御意見をいただいたところです。
 @マダイとヒラメの放流効果低迷原因の解明とモニタリングの適正化に関する研究
 A起業に繋がる現場対応型藻類養殖技術の開発
 Bアカアマダイ種苗生産技術開発
 Cチョウザメ効率的種苗生産技術開発U
 D高温耐性サクラマスの作出
今後も、漁業者の皆様方をはじめ、関係者の皆様方からの御意見等により、適切な研究ニーズの把握に努め、現場で真に必要とされる成果が得られるよう努力して参りますので、関係者の皆様の御支援、御協力をよろしくお願いいたします。
11月の動き(県関係)
3日 平成25年度宮崎県水産振興大会(宮崎市)
20日 平成25年度第2回儲かる漁業実現PJ推進協議会(宮崎市)
FISHERIES EXPERIMENT