水産試験場
平成25年度水産試験場研究成果発表会の開催のお知らせ-研究企画-
様には、日頃から水産試験場の試験研究の推進に御理解と御協力をいただき、ありがとうございます。本紙面を借りて、厚くお礼を申し上げます。
現在、水産試験場では「第5次宮崎県水産業・漁村振興長期計画」の基本目標である「資源回復と経営力の強化による持続可能な水産業・漁村の構築」、所謂、「儲かる水産業の構築」を実現するために「水産資源の回復と持続的利用(資源回復)」、「効率的生産による漁業経営の安定(コスト削減)」、「消費者に信頼される水産物の供給(魚価向上)」の三つの柱(推進の方向性)を定めて試験研究に取り組んでおります。
これら試験研究で得られた成果は、随時、現地研修会や漁業者の皆様方の漁業種類別組合等の総会や勉強会、あるいは普及指導員を通して速やかに皆様にお知らせし、水産業の推進に活用していただけるよう努めているところです。
また、試験研究の成果を広く紹介し、関係者の皆様方から御意見を直接いただき、今後の研究の推進に活用することを目的に、標記発表会を毎年開催しております。
今年度は、下記のとおり開催しますので、多くの皆様の御来場をお待ちしております。なお、今年は口頭発表4課題に加え、ポスター発表12課題程を予定しています。是非、御来場ください。

1.月日時

平成26年1月15日(金) 午後1時00分から午後3時00分

2.場所

水産会館5階 大会議室

3.発表者並びに発表課題と概要 (内容が一部変更されることがあります)

@資源部 副部長 東 明浩


クロマグロ幼魚漁獲量の推移

クロマグロ幼魚(写真)
課題名 クロマグロ当歳魚の漁獲量変動要因の解析!!!
〜日向灘におけるヨコワの漁獲動予測について〜
概要 クロマグロ資源は、卓越年級の発生により漁獲が大きく変動することが知られており、幼魚初期の加入尾数の把握は、クロマグロの養殖用種苗とされる天然ヨコワの重要性の高まりとともに、ますます重要性を増してきており、予測技術の開発が必要となっている。
 そこで、高知県のヨコワ漁獲量を太平洋側の指標として、当該指標と相関の高い海洋データ(関係海域・時期の水温や流速等)から、相関式を作成し、予測精度を検討したので概要を報告する。
(グラフはクリックすると拡大されます)

A小林分場 技師 山田 和也


高温選抜試験概要図

高温暴露で平衡喪失した個体(写真)
課題名 温暖化に適応した養殖品種の開発!!!
〜本県の高温耐性ニジマス育種の成果を活かして〜
概要 水産試験場小林分場では、1966年から開始した選抜育種により、比較的高水温でも摂餌良好なニジマス系統(高温耐性系)を作出し、養殖用の種苗として供給しているが、近年、温暖化が加速化する中で、高温耐性に関わるDNAマーカー探索への期待が高まって来ている。
そこで、本県の高温耐性系ニジマスを用いて、高温耐性に係る表現型の分類手法を確立するとともに、高水温に強い系統が低酸素にも強い特徴があることを明らかにしたので、その概要を報告する。
(図はクリックすると拡大されます)
FISHERIES EXPERIMENT