水産試験場

(2)生物利用部 主任技師 南隆之

課題名 蓄養マアジの品質向上に向けた取り組みの提案について
概要 県北域で漁獲・蓄養されるマアジは一部ブランド魚として出荷・流通されていますが、季節毎の畜養期間や流通中の品質等が不明で、生産者から科学的根拠に基づいた蓄養技術の確立が望まれていました。蓄養マアジのさらなる品質向上のため試験研究に取り組んだ結果、得られた成果を活用して「マアジ蓄養・出荷マニュアル」を作成しましたので、ご紹介します。

マアジ蓄養・出荷マニュアルの記載項目等

区分 マニュアルに示した畜養・出荷時の要点(抜粋)
漁獲〜畜養 ・畜養可能期間は7〜30日程度(冬〜春に漁獲されたものに限る)。
・産卵期は肉質が低下しやすいので取扱に注意が必要。
・産卵期に給餌畜養(週1回程度)すると肉質改善が期待される。
水揚げ

・魚、氷、海水のバランスに注意。
・水氷にCO2を添加すると活け締め時の作業性向上が期待できる。

箱詰め
輸送保管
・魚の保存温度は5℃以上10℃未満を目標に維持するよう注意。
・梱包資材にスポンジを使用すると適温に近い温度で輸送できる。

(3)資源部  主任技師 渡慶次 力

課題名 海洋観測からみえてきた日向灘の海況変動特性について
概要
水産試験場では、数十年にわたって、水温、塩分、流向・流速などの海洋観測を実施しています。今回は、基礎生産の指標となり海況も示す透明度に注目して、その季節や経年変化の特性と変動の原因となっている日向灘周辺の海洋構造の特徴について報告します。

(4)増殖部 主任技師 平山仁斗

課題名 カワハギの種苗生産技術開発について
概要 カワハギは、非常に美味で料理方法も多彩であり、特に、肝臓、いわゆる「キモ」が珍重されます。特に、養殖魚の単価は天然魚以上にもなり、新たな養殖魚種として期待されていたことから、水産試験場では、平成18年度より種苗生産技術開発試験に取り組んできました。今回は、その研究の中で技術開発した成果について報告します。
記載順は、発表順番と異なることがあります。
研究員は日頃の成果を皆様方にご披露できる晴れの舞台と考え、張り切り、楽しみにしておりますので、多くの方々にご来場、ご意見をいただき、有意義な発表会になること期待しているところです。
11月の動き(県関係)
1日 第351回宮崎県海区漁業調整委員会(宮崎市)
12日 平成23年度宮崎県水産振興大会(宮崎市)
14日 太平洋広域漁業調整委員会(東京都)
24日 平成23年度全国水産試験場長会全国大会(宮崎市)
FISHERIES EXPERIMENT