水産試験場

[カタクチイワシ]

経過(2010年8〜12月)
◆当期のまき網によるカタクチ漁は閑散期にあたり、特異的に豊漁となった前年(7-8月で5,549トン、8月は1961年以降で過去最高の漁獲量となった)を大きく下回り、例年どおり低調な漁模様となった。
◆漁獲サイズは、7月は11cmモード主体に大羽(12cm以上)が混じっていた。10月以降は聞き取り値であるが、8cm以下の未成魚が主体となっている。
予測(2011年1月〜6月)
◆北薩〜紀伊水道外域(まき網、定置網)
◆来遊量:北薩・薩南では前年を下回る。日向灘〜豊後水道南部西側では前年並か下回る。豊後水道南部東側では前年を下回る。土佐湾〜紀伊水道外域ではまとまった漁獲がない。
◆漁期:全期間。
◆魚体:10〜13cmの1歳魚および2歳魚。

[マアジ]

経過(2010年8〜12月)
◆当期のまき網による漁獲量は日向灘で漁獲が増加した1990年以降で3番目に低く、2005年以降の減少傾向に歯止めはかからず、かなり低水準な漁況となっている。
◆漁獲サイズは、8月の定置網が12-13cmモード、10月のまき網・定置網が15cmモード、11月の定置網が14-15cmモードであった。
予測(2011年1月〜6月)
◆北薩〜土佐湾(まき網、定置網)
◆来遊量:北薩〜薩南では2歳魚は前年を上回るが、主体となる1歳魚は前年を下回る。日向灘では1歳魚が主体で前年並。豊後水道西側では1歳魚が主体で前年を下回る。豊後水道東側〜土佐湾では1歳魚と0歳魚が主体で前年並か前年を上回る。
◆魚体:15〜22cmの1歳魚が主体で、期の後半は13cm以下の0歳魚も漁獲対象となる。北薩〜薩南の2 歳魚は22〜26cm。

サバ類]

経過(2010年8〜12月)
◆日向灘のサバ類では1990年代以降、ゴマサバが主体となっている(04-10年で99.78%)。
◆当期は、2007年級が1歳魚として好漁となった2008年同期と同じように9月が盛漁期となり、10月以降は減少傾向〜低調に推移している。
FISHERIES EXPERIMENT