全国近海かつお・まぐろ漁業協会(会長 三鬼則行)は7月29日、大水会議室において、近海かつお漁問題検討会を開催した。検討会に水産庁、全漁連はじめ遠洋鰹船主の出席を仰ぎ、近海鰹船の船主・船頭との意見交換を行った。
本年は、東沖でのかつおの漁獲が7〜8割激減しており、近年にない著しい不漁に見舞われている。現場の船頭からは「かつおを30数年やってきたがこれまで経験したことがない不漁である。水温20℃の潮目にかつおがいない。群れが小さく巻網と競合する。関係者で協議し一定のルールを作りたい。危機感を以前から持っており、資源管理の自主規制をやっている。近海・遠洋・巻網を含めて資源管理が必要。食糧供給産業として共存共栄を図り、国に対して一緒に行動を起こさないとならない。水産庁に現実を知ってもらって、対策をとってもらいたい。日本に来遊するかつおは日本の財産であり守らなければならない。」と強く要望を上げた。
水産庁からは資源問題についてWCPFCの会合で巻網があまりも増えすぎている。巻網をやめるよう強く指摘しているが、大型巻網船を作っている国の理解が得られない。一生懸命やっているが国際的な対策は時間がかかる。日本だけが訴えても話が進まない。国内的にも知られていないので声を上げてもらいたいと回答があった。
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このため、検討会においてはメバチ・キハダについてはWCPFCで世界的な規制が取り決められてるが、現在規制が何もないカツオついて、遠洋・近海かつお一本釣り、巻網を含め、かつお資源に関する協議の場を設け早急に開催協議することとなった。
また、緊急対策の構築について現在ある漁業経営体質強化事業、漁業構造改革推進事業を有効に活用し船団を維持出来る隻数を確保するめ、どういうやり方で合理化するか検討を行うことを確認した。
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