止まるところを知らない原油価格は、投機筋のマネーゲームに翻弄され、回復の兆候すらなく、政府自民党も対応に手をこまねいている。長期低迷から抜け出そうとしていた日本経済のみならず、世界経済への悪影響が懸念される中、金余りに沸く産油国からのオイルマネーが再度投機筋に流れ、価格をつり上げる悪循環を露呈している。
このような状況下、漁業者は驚異的な原油高騰に悲鳴を上げ、これまで漁業者自らが取り組んできた省エネ努力や構造改革の努力は水泡に帰し、出漁すればするほど赤字という事態に陥り、漁業という産業の破綻が危惧されている。燃油の高騰の深刻化は、廃業者の大量発生のみならず、漁業経営や地域経済の疲弊、ひいては水産物の安定供給が確保できず、国民の食糧問題に直結している。 欧米の健康食ブームや中国の魚消費量が急激に増加し、海外市場において日本商社が買い負けるなど、輸入水産物は減少傾向にある。特に国際的な資源管理機関における漁獲枠の削減や、190隻あまりの台湾船の減船が達成され、マグロ輸入量が5万トン以上減少するなど、今後さらに減少していくものと思われる。加えて、日本漁船が廃業に追い込まれて急激に減少し、市場では供給不安から、一時的な値上がりがあったものの、製造・サービス・運送業などが燃油高騰分を価格に転嫁する中、大手量販店が販売価格の値上げを行わず、全ての付けが漁業者に回ってきている。魚の値段を自分で決められないという漁業の流通形態の早期改革が急務である。
厳しい情勢を踏まえ、水産庁は102億円の水産業燃油高騰緊急対策事業を19年度補正予算で獲得するとともに、本年度より実施される漁業経営安定対策事業(積み立てプラス)の予算化も行われました。我が国漁業の将来を担う経営体に対する支援施策の集中が図られおり、状況打開への一助として、浜の知恵を出し合い、各事業を有効に活用するため、系統あげて事業に参画していかなければならない。
また、漁協組織再編については、平成20年3月に開催された、宮崎県1漁協構想推進協議会組合長会において承認された「宮崎県1漁協構想案」に基づいて、組合員・役員に対し周知を図り理解を求めるための説明会を開催し、広く意見を聴取するとともに、今年度中に各組合の合併に対する考え方をとりまとめて参りたい。
本会は、これら山積する課題に積極的に取り組み、事業部門毎に推進事項を設定して事業を推進し、より一層の石油の安定供給を推進することはもとより、販売事業の促進を図り、足腰の強い事業運営をめざして参りたい。 |
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経営管理方針 |
1.管理体制 |
- 職制規程の遵守徹底を図り、内部牽制制度を強化し、適正な事務処理に努める。
- 事務所の事業分量に基づき、適正な人員配置に努める。
- 事業の円滑化を期するため、諸資格の取得に努める。
- 予算統制の強化と執行を厳正にし、経費の節減に努める。
- 施設の有効利用に努め、業務効率の向上を図る。
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2.財務体制 |
- 会員の協力を得て、内部留保に努め、自己資本の造成と経営基盤の建て直しを図る。
- 資金調達・運用の効率化と保有在庫に留意し、財務の健全化を図る。
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3.施設 |
- 需要の実態に即した、施設の統廃合等検討する。
- 氷需給の円滑化を期するため、各製氷工場の点検・整備を実施する。
- 給油施設は、定期的な点検を実施し防災に努め、円滑なる事業推進を図る。
- 直販施設をフルに活用し、販売拠点として効率的な運用を図る。
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