水産試験場
2013年下半期の長期漁海況予報について -資源部-
回は、平成25年7月29日〜31日に水産総合研究センター中央水産研究所(横浜市)で開催されました太平洋イワシ・アジ・サバ類長期漁海況予報会議での予報結果について紹介します。

【海況】

経過(2013年2月〜7月)
[黒潮] 都井岬沖での黒潮は、2月中旬以降「かなり離岸」で推移。4月〜5月中旬は接岸傾向、5月下旬〜6月は岬沖に小蛇行が形成され離岸傾向となり、7月は接岸傾向で推移した。
予報(2013年8月〜12月)
[黒潮]
都井岬沖での黒潮は、8月までは接岸傾向となる。9月以降は小蛇行が形成され、一時的に離岸傾向となる。
[沿岸水温] 潮岬以西は平年並み〜高めで推移する見込み。

【漁況】

[マイワシ]

経過(2013年1月〜6月)
県内まき網の漁況は、産卵成魚主体に低調に推移した(図1)。
*図1のH25年6月の漁獲量は暫定値を使用。図2〜5も同様
予報(2013年8月〜12月)
北薩〜熊野灘海域における来遊量は、北薩、薩南では前年を上回る。日向灘、宿毛湾、土佐湾では低調であった前年並みか上回る。豊後水道南部、紀伊水道外域、熊野灘では前年を下回る。

[ウルメイワシ]

経過(2013年1月〜6月)
県内まき網の漁況は、年明け1歳魚主体に好漁となった。特に3月の総漁獲量は1,400トンを超え(過去10年間で最高レベル)、前年を大きく上回る漁況となった。前年に漁獲の主体となった0歳魚は4月〜6月に僅かに見られた程度であった(図2)。
予報(2013年8月〜12月)
北薩〜土佐湾における来遊量は、北薩〜薩南では豊漁であった前年並みの来遊が見込まれる。日向灘では、日向灘における稚仔の出現状況およびウルメシラスの漁獲状況から、豊漁であった前年を下回る。豊後水道南部西側・南部東側、宿毛湾、土佐湾ともに前年を下回る。
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