ベノア港はバリ島唯一のまぐろ延縄漁業の水揚地であり、当日は晴天に恵まれ、近海で獲れたまぐろ類(本マグロ、メバチ、キハダ、ビンチョ)等の水揚げを視察することが出来た。
各船のまぐろの取り扱いはあまり丁寧ではなく、炎天下の中、氷もあまり効いてない状態で水揚げされ、道を隔てて隣接する水産会社に運ばれ、氷詰めの後カナダ、日本他に空輸されるとのことであった。
当港では水産会社が10社あり、企業が有するまぐろ船が操業を行い、入港するまぐろ船は約450隻、56トン船が多く、25メートルの枝縄に針が1,200本、餌は、イワシ、ムロ、イカ、主な操業場所はインド洋、バリ島北側であり、漁が終わればすぐに帰港するのではなく、洋上で運搬船に荷を乗せ替える船もあるとのことであった。
場所を移動し、航洋関係会社の現地マンニング会社マップ社で育成している船員から操業内容等について意見交換を行った。
5名の船員は、今年水産学校を卒業、56トン、サムドラ丸に乗船したとのことであった。
12名の船員で6名×2班でワッチを組み、投げ縄を7時〜12時まで行い、揚げ縄を14時から明け方5時までの操業。
食事は、6時30分−パン、8時−ライス、14時−ライス、20時−ライス、揚げ縄終了後−ラーメン。食事にかかる費用は1日1名約220円。
船からの支給品は手袋、長靴、カッパ、嗜好品については自腹。
5名の内4名は1日に準備を含めて10分×5回お祈りをし、1名は全くしない。ラマダン時期も操業する。
マップ社では、6ヶ月まぐろ延縄漁船に船員として乗船させ、終了した者の中からジャカルタ近郊のバンドンで6ヶ月の日本語研修を行いながら派遣待機するとのことであった。
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