ビンナガの年齢別のCPUEの比較を表1に示しました。過去とのビンナガの全年齢込みの全体のCPUEは、3.76となり、前年から減少し前年比59%ですが、過去5カ年平均と比較すると93%と平年をやや下回る水準です。
延縄で漁獲されたビンナガの3歳魚(6月が発生日として、夏期のカツオ一本釣りでは4歳魚に成長)のCPUEは、2.52で前年からは減少しましたが、過去5カ年平均より増加しています。延縄の4歳魚(カツオ一本釣りの5歳魚に相当)のCPUEは、0.84で前年から減少し、過去5カ年平均でも減少しました。
延縄では、年齢別にはまぐろ延縄3歳魚(カツオ一本釣り4歳魚)が過去5カ年平均を上回り、夏期以降の漁獲が期待されます。

(2)カツオ一本釣船
本年のカツオ一本釣りの3歳魚の来遊豊度に関する情報として、昨年の平成24年のカツオ一本釣り2歳魚は、1.94(千尾/有漁日・隻)で、平成23年(0.04)、過去5カ年平均(0.55)と比較しても顕著に高い水準となっています。この群が夏期には3歳魚として漁獲されると考えます。

表1 ﾏｸﾞﾛ延縄船のCPUE(紀州勝浦港)

*1 平成25年の来遊量を予測するために、平成24年の本州東方海域でのカツオ一本釣船の2歳魚のCPUE、過去5カ年の同平均CPUEを入れている。

以上の来遊豊度の指標から、本年度漁期は、昨年のカツオ一本釣りで対象となり、来遊量が平年を上回る3歳、本年のまぐろ延縄で対象となる来遊量が平年並の4歳魚(竿釣りの年齢)が主体となり、海況次第で、活況を呈すると考えられます。