水産試験場
平成25年竿釣ビンナガ資源来遊状況について

成25年の竿釣り漁業のビンナガ資源来遊動向について、来遊に関する基本的な情報をとりまとめましたので、報告します。
1.近年のビンナガの漁獲状況について
図1に平成14年〜平成24年までの宮崎県カツオ一本釣船のビンナガ漁獲量の推移を示しました。漁獲量は平成17年を底に増大し、年により増減はあるものの、増加傾向を示し、平成24年には9,264トンとなっています。図2に全国の漁業種類別の漁獲量の推移を示しました。漁獲量は本県とほぼ同じように、平成17、18年を底に、その後は増加傾向にあります。このように、近年は、漁獲が順調に伸びてきています。


図1 漁獲量の推移(宮崎県カツオ一本釣)


図2 全国の漁獲量(漁業種類別・ちばいほく)

2 平成25年の漁獲状況について
ビンナガの漁獲は、本年は5月より本格化し、カツオ一本釣船の主要水揚港の千葉県勝浦港での水揚げ(図3)は、すでに5月20日の段階で4,000トン台となり、昨年5月の月間の水揚げ4,280トンにちかづいており、好調な水揚げとなり今後が期待されます。


図3 千葉県勝浦港でのカツオ一本釣りビンナガ水揚量

3.来遊資源の豊度について
(1)はえ縄(25年1月〜3月)
ビンナガは、冬期にまぐろ延縄で漁獲され、その後、夏期の竿釣り漁場で再び漁獲されます。
このため、図4にある海域でのまぐろ延縄で漁獲され、紀州勝浦港に水揚げされたビンナガのCPUEをビンナガ来遊量の豊度の指標として検討を行いました。
漁獲量の推移を図5に示しました。漁獲量は、昨年比は78%と減少していますが、まぐろ延縄船の過去5カ年間の平均値との比較では99%と平年並みとなっています。


図4 調査対象海域

FISHERIES EXPERIMENT