水産試験場

Dおまけ

せっかく放流魚が帰ってきているのですから、もう少しこれで儲けていただきたい!調べたところ、マダイとヒラメの平均単価は以前の半額以下にまで下がっています(図9、図10)。これを少しでも上げることができれば、漁業者の手取りは増え、放流効果(費用対効果)もアップ!と良いことずくめです。
そこで、市場調査の傍ら聞き取った、マダイやヒラメを購入する仲買さんの話をいくつかご紹介します。単価アップの策を練る際にお役に立てれば幸いです。

その1「ヒラメは活魚が望ましい」

マダイと違って、ヒラメは活魚で大都市の市場まで流通させたいのだそうです。

その2「ヒラメは断然天然魚」

天然魚と判断する基準は「パンダヒラメ(体色異常魚)ではない」ということ。残念ながら放流魚の中にはパンダヒラメもいて、大都市の市場へ送るとはじかれてしまうのだそうです。とはいえ、日向灘の天然海域で育ったことは事実!この「ちょっとだけパンダですが正真正銘天然海域どれ」という事実を小売店や消費者にまでお届けすることができれば、何か変わるのではないでしょうか。

その3「大型だからこそマダイ」

チダイやレンコダイと同じサイズのマダイは、これらと同様の値段で取引されています。しかし、マダイは大きくなります。大きくなって初めてマダイとして取り扱われるのだそうです。マダイ単価がもっとも高いのは体重1〜3kgのものです。

その4「冬のマダイはありがたい」

毎年12〜2月は他県のマダイ漁獲量が減るので、この時期のマダイはありがたいのだそうです。マダイは水温が低くなると餌を食べなくなると言われていますのでそのような海域では釣れにくいのでしょう。これに対して周年温暖な日向灘は「冬のマダイ」の供給基地になり得るかもしれませんヨ。

10月の動き(県関係)
1日 第358回海区漁業調整委員会(宮崎市) 12日 第291回内水面漁場管理委員会(宮崎市)
FISHERIES EXPERIMENT