1月11日、高知県黒潮町総合センターにおいて、(社)漁業情報サービスセンターと(財)東京水産振興会の共催による、第3回「食」と「漁」を考える地域シンポジウム−「黒潮の子」カツオの資源動向をめぐって−が開催され、本県よりカツオ船主、漁労長等8名が参加した。
黒潮町町長、高知県漁協長、東京水産振興会理事の挨拶の後、基調講演・話題提供となった。(基調講演・話題提供は次の通り)
基調講演 |
「日本近海に来遊するカツオの回遊と資源」
二平章(茨城大学地域総合研究所) |
話題提供 |
- カツオ一本釣り船の操業記録から見たカツオの漁獲動向
新谷淑生(高知県水産試験場)
- 中南方・薩南カツオ漁場の歴史的変遷
東明浩(宮崎県水産試験場)
- ひき縄漁によるカツオの漁獲変動とその特徴
竹内淳一(和歌山県水産試験場)
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その後、三重県、高知県、宮崎県のカツオ船漁労長代表と講演者がパネラーとなり パネルディスカッションが行われた。
漁労長からは「かつおが居ない。海外の巻き網、大型巻き網が台頭してきたことが影響しているのではないか。」「赤道付近での乱獲が原因ではないか。」「昨年は大変な年であった。みんなで資源管理に取組めば共存できる。」「昨年の不漁を市場・仲買・スーパー・消費者にきちんと認識してもらいたい。」と日本近海へ来遊するカツオ資源が異変を来していると声を上げ、漁業現場のデータ提供し、日本が資源回復のルールを作り、国際会議に意見をだしてもらいたいと、資源に優しいかつお一本釣り漁業の存続を強くうったえた。
パネラーから、国も資源減少に目を向けてきた。資源的データをまとめてきちんと発言することにより資源管理をかけていくことが大事であるとのアドバイスをいただいた。
翌1月12日、高知市内において、近海かつお漁業問題検討会・全国近海鰹漁労通信長会議高知全国大会が開催され、かつお一本釣り船主、漁労長約50名が出席し、水産庁を交え協議を行い、資源管理の構築について、強く水産庁に要望することを決定した。 |