漁政
漁業者協議会
月30日、水産会館4階第1中研修室において平成20年度宮崎県小型底びき網漁業者協議会と宮崎県延縄漁業者協議会が開催された。
底びき網漁業者協議会では、小型底びき網漁業包括的資源回復計画の見直し等について協議が行われ、ハモの水揚げ制限を体重から全長に変更することで承認された。
また、大型のハモの放流については、それぞれ浜に持ち帰り、次回検討することとした。
延縄漁業者協議会では、トラフグについては関係漁業者の同意が得られれば22年から4〜8月を禁漁とすることとした。アマダイについては禁漁期間の設定はせず、活き餌禁止の継続と放流技術開発を進めることとした。カサゴ資源回復計画については延長で承認された。
また、今後は本協議会に市場関係者も参集することとした。

小型底びき網漁業者協議会

延縄漁業者協議会

全国青年・女性漁業者交流大会
3月5〜6日、東京都虎ノ門パストラルにおいて第14回全国青年・女性漁業者交流大会が開催された。
全国から選ばれた51グループがテーマ別に5つの分科会で成果を発表した。本県代表の日南市漁協所属の村本秀則氏は、漁業経営改善部門(12グループ)で『脱サラ漁師が日向灘を行く〜浮魚礁を利用した効率操業〜』と題して発表を行い、各テーマで最も優れたグループに贈られる農林水産大臣賞に次ぐ水産庁長官賞を受賞した。
発表した内容は次のとおり。
  • 高校を卒業後サラリーマンとなり、休日に釣りを楽しみながら、いつからか「漁師になりたい」という漠然とした夢を持つようになった。
  • 早期退職し、念願の「漁師」になった。
  • 漁獲物の鮮度保持機能を高めるため、漁船内の魚槽の壁の厚みを増すことで、鮮度の低下を抑えた結果、仲買人からの評価も高まり、魚価向上となった。
  • 魚槽の防熱効果を高めることにより氷使用量を削減し、経費削減となった。
  • 燃油代の削減のため浮魚礁までの往復を低速で航行した結果、消費燃料あたりの水揚金額が大幅に増加した。
  • 安定した収益を上げるため、とにかく「漁に出ること」を心がけた。
  • サラリーマン時代の技術者としての知識を活かして、漁船の修理や機械の設置等について可能な限り自分で行うことで経費の削減に努めている。
  • 鮮度保持機能の強化による魚価の向上、氷の使用量の削減、燃料油の削減等に努め、操業の効率化に取り組んだ結果、漁労所得率を全国平均値と肩を並べるまでに向上させることができた。
  • 「浮魚礁のみを利用した曳縄漁業」という新たな操業形態を実証化することで、低迷する漁業現場に一石を投じることができた。
講評において漁業経営改善部門の審査委員からは、漁協への新規参入時のトラブルは無かったか、船の設備投資はどうやったのか、年間水揚げの目標額は、と質問が続き、制限時間を超えてまで質問が出るほど好評であった。
FISHING POLITICS