- 高校を卒業後サラリーマンとなり、休日に釣りを楽しみながら、いつからか「漁師になりたい」という漠然とした夢を持つようになった。
- 早期退職し、念願の「漁師」になった。
- 漁獲物の鮮度保持機能を高めるため、漁船内の魚槽の壁の厚みを増すことで、鮮度の低下を抑えた結果、仲買人からの評価も高まり、魚価向上となった。
- 魚槽の防熱効果を高めることにより氷使用量を削減し、経費削減となった。
- 燃油代の削減のため浮魚礁までの往復を低速で航行した結果、消費燃料あたりの水揚金額が大幅に増加した。
- 安定した収益を上げるため、とにかく「漁に出ること」を心がけた。
- サラリーマン時代の技術者としての知識を活かして、漁船の修理や機械の設置等について可能な限り自分で行うことで経費の削減に努めている。
- 鮮度保持機能の強化による魚価の向上、氷の使用量の削減、燃料油の削減等に努め、操業の効率化に取り組んだ結果、漁労所得率を全国平均値と肩を並べるまでに向上させることができた。
- 「浮魚礁のみを利用した曳縄漁業」という新たな操業形態を実証化することで、低迷する漁業現場に一石を投じることができた。
講評において漁業経営改善部門の審査委員からは、漁協への新規参入時のトラブルは無かったか、船の設備投資はどうやったのか、年間水揚げの目標額は、と質問が続き、制限時間を超えてまで質問が出るほど好評であった。