新年を迎えて
謹んで新年のお喜びを申し上げます。
皆様には、日頃から水産振興はもとより県政の推進につきまして温かい御理解と御協力を賜り、深く感謝申し上げます。
さて、我が国は、少子・高齢化の急速な進展とともに、本格的な人口減少の局面に入っており、地方においては、とりわけ中山間地域の活力低下など、地域の持続的な社会経済活動への影響が懸念されております。
この喫緊の課題である人口減少に歯止めをかけるため、本県におきましては、雇用の創出や若者の流出抑制、UIJターンの促進、子育て支援の充実・強化など、地方創生に資する取組を全力で進めております。
このような中、昨年は、本県の更なる飛躍に繋がる成果が現れた年となりました。
「チーム宮崎」で挑んだ全国和牛能力共進会宮城大会では、史上初となる3大会連続での内閣総理大臣賞受賞を達成し、「日本一の宮崎牛」の真価を全国に示すことができました。
また、祖母・傾・大崩ユネスコエコパークの登録決定や、県内では戦後初の、日南市「鵜戸」の国の名勝指定のほか、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたドイツ陸上連盟の事前合宿の決定など、世界ブランドや地域資源を活用した地域づくりが着実に進展しています。
さらに、LCCの成田線就航や国際線の拡充など交通インフラ整備の前進や、大型案件を含む企業立地の進展、宮崎牛や宮崎キャビア、焼酎などの県産品の輸出促進など、本県産業の更なる成長に向けた動きが加速しています。
このような成果を本県の更なる発展へと繋げるため、直面する課題にも果敢に挑戦しながら、地方創生の取組を強力に推進してまいります。
さて、水産業におきましては、現在、平成28年に策定した「第五次宮崎県水産業・漁村振興長期計画(後期計画)」に基づき、様々な施策を行っております。特に、重要な担い手の確保と、資源の有効活用による生産と販売の拡大を目指して、「未来へつなぐ漁業担い手プロジェクト」と「魅力ある水産業の構築プロジェクト」の2つのプロジェクトを立ち上げ、重点的に施策を展開しているところです。
具体的には、漁船リース事業などの国の事業を活用し、収益性向上の基盤となる漁船や機器の更新、公益社団法人宮崎県漁業活性化推進機構を核とした漁業相談窓口の設置、就業や漁業承継の促進を実施しております。また、販売については、宮崎県漁連を中核とする県産水産物販売促進会議を中心として、産地との連携強化や、県産水産物加工販売の取組を推進しております。
こうした取組を進めるに当たっては、皆様方一人ひとりの力が大きな推進力となります。本計画に基づき、持続可能な水産業・漁村を築いていくため、今後とも、漁業者の皆様とともに関係者一丸となって全力で取り組んでまいりますので、一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
最後に、新しい年が、皆様にとりまして希望に満ちた明るい年となりますよう、心からお祈り申し上げまして、年頭の御挨拶といたします。 |