年頭のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。全国の組合員並びにJFグループの皆様に謹んで新年のご挨拶を申しあげます。 振り返りますれば、昨年も多くの自然災害が襲ってまいりました。その中でも4月に発生した熊本地震では、私自身複数回に亘り現地を訪問し、JFグループとしていち早く総額7,600万円にものぼる系統募金を贈呈することができました。現地では既に海苔共販が行われるなど復興に向け前に足を進めております。ここに改めまして皆様のご協力に御礼申しあげます。
また、昨年は漁業者の悲願であった漁船建造に関するリース事業や機器導入事業などによる「水産業競争力強化緊急事業」が平成28年度補正予算で255億円措置され、「浜の活力再生プラン」という海図とともに漁業者自らが浜の構造改革を実践できる段階に入りました。私は常々申しあげておりますが、知恵は現場=浜にあります。漁業者が自らの浜に合う方法でJF、行政など関係要路の協力を得ながら、構造改革を確実に行っていただきたいと思います。
一方で、浜の構造改革には、人材育成も重要です。これについては、近年、漁業に魅力を感じている若者たちの就業をはじめ、浜の起業家育成など、人材育成の仕組みを創ります。また、水産物の消費拡大、輸出振興については、平成26年度より開始したプライドフィッシュプロジェクトやシンガポールのアンテナショップを活用した取り組みが消費者、流通に対して一定の浸透と効果を出しており、これらを押し進め更なる消費拡大を図って参ります。
このほか、漁業者が担っている漁業の多面的機能の一つである国境監視機能について、多くの国民の支持をいただくための取り組みを行うとともに国に対して国防機能の中で漁業者、漁村の果たしている役割、重要性をしっかり位置づけていただくよう強く求めていきます。
会員をはじめ、関係者の皆様に於かれましては、これら諸課題を乗り越え、本会と共に「水産日本の復活」に向けた歩みを進めていただきますようお願い申しあげます。最後になりますが、全国各地でご活躍の漁業者の皆様の操業の安全とご繁栄・ご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。 |