年頭挨拶
明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、気持ちも新たに新年をお迎えのことと拝察申し上げますと共に、漁業共済(ぎょさい)事業につきましては、平素より温かなご支援とご協力を賜わり厚く御礼申し上げます。
さて、漁業を取り巻く環境は、水産資源の減少に伴う漁獲量の低下、魚価の長期低迷、燃油・飼料価格の高止まりなど、依然として厳しい状況が続いております。
また、漁業経営内容の悪化や後継者不足等による休・廃業が続出し、県下の漁業者数は年々減少しており、極めて深刻な状態を迎えております。
このような中、平成23年4月より実施されている国の資源管理・漁業経営安定対策としての「漁業収入安定対策事業」は、計画的に資源管理並びに漁場改善計画に取り組む漁業者を対象として、“ぎょさい制度"の仕組みを活用した「漁業収入安定対策」と漁業経営セーフティーネット構築事業の「コスト対策」を組み合わせて実施されていることは、皆様もご承知のことと存じます。
資源管理・漁場改善計画に参画すると、漁業共済においては共済掛金に対する国庫補助の上乗せが行われ、掛金負担が軽減されることと、漁業共済に一定条件以上で加入することによって、積立ぷらすの利用も可能となります。
日常の浜回り推進においても、漁業者の方々の関心度は日増しに高くなって来ており、平成26年度の積立ぷらすの積立申込金額は5億435万円となり、また、漁業者への払戻金額も2億3,868万円の実績となっております。
また、漁業共済団体では、平成26年度から3カ年にわたって『しっかり加入で安心経営』全国運動を展開中でございます。
運動では、《未加入漁業の解消と補償力の充実》をめざし、最終年度である28年度の推進計画として200億円を掲げ、目標金額の完全達成に向けて、行政機関・漁協系統団体との一層の緊密な連携を図りながら、普及推進活動に積極的に取り組んでまいる所存でございます。
ご承知のとおり、漁業共済事業は不漁や災害時などに対して共済金をお支払いすることで、漁業経営の安定に役立っている制度であることは申すまでもありません。
制度発足から今日まで、全国の漁業者に支払われた共済金は、6,395億円に達しております。 本県では、漁業者が負担された掛金79億円に対して、112億円の共済金を支払っています。 このことは、「ぎょさい」が漁業経営の安定に少なからず貢献していることの証でもあり、漁業共済の果たす役割は、一段とその重要性を増してきております。
県下の漁業者の方々が安心して漁業経営が続けられるよう、漁業共済と積立ぷらすに幅広く加入してくださることを願っております。
終わりに、皆様のご健勝と航海の安全・大漁を心からご祈念申し上げます。 |