水産試験場

1.キダイ 資源レベル「高位」資源動向「増加」

キダイは、そのほとんどが小型底曳き網、延縄、釣り漁業で漁獲されています。漁獲量は、昭和51年以降では平成6年から7年にかけピークがあり70トンから80トンの漁獲、近年は20トン台の漁獲で推移しています。

【評価内容と提言】

資源レベルは、昭和50年からの資源量指標値で直近の平成25年は上位25%以上の高水準にあり、高位水準と判断されました(図1)。また、資源動向は、CPUEが年間7.2%の増加を示し±5.0%を超えていることから増加と判断されました(図2)。
提言では、キダイ資源は、早急な資源管理措置の必要はないと考えられるため、現状の漁獲での資源利用が望まれるとし、なお、海洋環境が加入量に影響しているという報告もあり、人為的な資源管理は不確実性が高いと考えられる、とされました。

2.サバフグ類 資源レベル「中位」資源動向「横ばい」

サバフグ類は主に延縄漁業で漁獲され、漁獲量は昭和58年には700トンを超える漁獲がありましたが、近年は70トン前後で推移、直近の平成25年の漁獲量は133トンとなっています。

【評価内容と提言】

資源レベルは、平成6年からの資源量指標値で直近の平成24年漁期(9月から翌年3月)は上位25%〜下位25%の間にあり、中位水準と判断されました(図3)。また、資源動向は、CPUEが年間4.8%の増加を示し±5.0%の変化内にあることから横ばいと判断されました(図4)。
提言では、今の中位水準の維持が望まれるとし、現在取られているトラフグ延縄自主禁漁期はサバフグ類の産卵期に入ることから、サバフグの資源管理にも効果があると考えられるとされました。
FISHERIES EXPERIMENT