新年、明けましておめでとうございます。
皆様には、清々しい新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
さて、漁業を取り巻く環境は依然として厳しく、水産物消費の減退と魚価低迷、就業者の高齢化や就業者数の減少など課題が山積しています。
国際情勢に目を転じますと、原油相場は、昨年1月からOPEC並びに非OPEC主要産油国による協調減産が始まり、11月のOPEC総会では、さらに期間延長が打ち出されるなど、依然、不安を抱える状況にあります。
また、昨年11月、ベトナムで開催された環太平洋パートナーシップ閣僚会合において、「包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定」(TPP11協定)が大筋合意されたことから、今後、水産業への影響について注視して参りたいと考えております。
さらに、太平洋クロマグロの資源管理については、昨年12月、中西部太平洋まぐろ類委員会がフィリピンで開催され、資源の回復状況に応じて漁獲枠を増減する仕組みで保存管理措置が採択されるなど、新たな国際的な枠組みでの対応が迫られております。
このような中、JF全漁連は、昨年12月において、JFグループの代表者ら約200人参加のもと平成29年度補正予算の必要予算額(水産業競争力強化緊急事業)の確保に向け、全国漁連・信漁連会長、漁済組合長会議を開催し、政府・与党に対し強く要請を行い、一定の理解を得たところであります。
本県においては、昨年12月開催のJF全漁連中央シーフードセンター主催のシーフード料理コンクールにおいて、本会推薦の橋口幸音さん(都城東高等学校3年)が「あじな気持ちでオシャレプレート」で最高位の農林水産大臣賞を受賞されたことは、長年取り組んできた魚食普及活動に今後ますます弾みがつくものと思量しております。
また、本会子会社である「宮崎県漁業販売株式会社」も関係者のご支援を頂き、定置漁業の水揚げも順調に滑り出すことができ、新たな沿岸漁業の振興策に繋がるものと期待しております。
さらに、 県下JFの組織・事業対策につきましては、第二期アンクションプラン(平成29年度〜平成33年度)の初年度であり、特に各事業・施設別の事業別経理に取り組み、今後、経営・財務内容の透明性が図られ、各種事業の合理化に着手されるものと期待しております。 一方、本会の第2次中期経営計画においても、このアクションプランの方針の「儲かる漁業の実現」を目指すため、販売事業の強化をはじめとする経済事業合理化の取組を反映したものとしており、その実現に向け今後ともに、各事業全般にわたり会員の負託に応えるため、収支安定と自己資本の造成に努め、系統全体の基盤強化に繋げたいと考えております。
燃油につきましても、今後とも全漁連と歩調を合わせ、安定供給の確保、適正価格の維持に努めながら、国、県に対する陳情・要望活動などの対策も行って参ります。
本会は、会員との連携を一層強め、本県の漁業の振興と存続を担うため、各事業を推進して参りたいと存じます。
最後になりましたが、皆様方のご健勝と航海の安全、豊漁をご祈念申し上げまして、新年の挨拶と致します。
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