新年、明けましておめでとうございます。
皆様には、清々しい新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
さて、漁業を取り巻く環境は依然として厳しく、昨年11月のOPEC定例総会での減産合意を受け、原油価格は騰勢を強めており、さらに水産物消費の減退と魚価低迷、就業者の高齢化や就業者数の減少など課題が山積しています。
このような中、JF全漁連は、昨年8月自民党本部において、持続可能な収益性の高い操業体制への転換の取組支援を目的とした「水産業競争力強化緊急事業」に対する全国の漁業者のニーズが極めて高いため、必要予算額の確保に向け、全国のJFグループの代表者約250名参加のもと、全国漁連・信漁連会長、漁済組合長緊急合同会議を開催し、与党・政府に緊急要請を行いました。本県におきましても、同事業を活用するため、昨年8月に浜の活力再生広域プランの水産庁承認を得、沿岸船を対象とした漁船リース事業に取り組むこととなりました。今年度は、中古船6隻、新船2隻のリースを行う計画であり、その実務を昨年4月に設立された「公益社団法人 宮崎県漁村活性化推進機構」が担当することとなり、今後、本県の漁業振興に寄与するものと期待しております。
また、本県をはじめ沿線の関係県の念願でもあった「東九州自動車道」の整備が進められ、地域住民の生活利便性向上のほか、各地の交流拠点等への観光客の増加など産業・経済の活性化に大きく貢献するものと期待されております。特に本州と繋がったことから循環型高速交通体系が構築され、本県水産物の流通にも大きな効果があるものと考えております。
一方、燃油につきましては、今後とも全漁連と歩調を合わせ、安定供給の確保、適正価格の維持に努めながら、国、県に対する陳情・要望活動などの対策も行って参ります。
県下JFの組織・事業対策につきましては、平成24年に策定された県機能基盤強化アクションプランが5年目(最終年度)となり重要な時期となっており、この間JFの燃油施設の一元管理、系統組織による販売強化等に取り組み、本会の筏整備事業におきましては、昨年、会員のご理解とご協力によりまして、外部委託し収支改善に着手することができました。平成29年度からの5カ年の改訂版アンクションプランを本年2月に策定する計画となっており、本会の次期5カ年財務改善計画にこのアクションプランの方針を盛り込むこととしており、各事業全般にわたり会員の負託に応えるため、収支安定と自己資本の造成に努め、系統全体の基盤強化に繋げたいと考えております。
昨年7月には、県庁をはじめ関係機関のご理解とご支援により、漁業生産と漁業所得の向上を目的に本会子会社となる「宮崎県漁業販売株式会社」をJF宮崎市と本会の出資で設立いたしました。いよいよ今年から定置漁業に取り組むことになり、沿岸漁業の振興発展の一助になるものと大いに期待しているところであります。
本会は、会員との連携を一層強め、本県の漁業の振興と存続を担うため、各事業を推進して参りたいと存じます。
最後になりましたが、皆様方のご健勝と航海の安全、豊漁をご祈念申し上げまして、新年の挨拶と致します。
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