水産試験場
植食性魚類の効率的漁獲方法の検討 -増養殖部-

はじめに

 本県沿岸の磯焼けの進行においては、アイゴ、イスズミ、ブダイといった植食性魚類の過剰な藻類採食が主原因の一つとなっていますが、現状では漁獲による除去で、生息密度を低下させることが主な対策と考えられています。このことから、効率的漁獲方法を検討するため、刺網試験や行動生態調査を実施しましたので、その結果について紹介します。

刺網試験

 平成25〜27年の日向市平岩地区及び串間市東地区(図1)における刺網の漁獲試験(藻場保全活動における植食性魚類の除去)においては、植食性魚類として、ブダイ(36%)、ニセカンランハギ(28%)、ニザダイ(15%)の漁獲が特に多く、漁獲量は場所、時期によって変動しました(図2)。
図1 刺網設置場所(消波堤は囲うように、他は岸沖向きに設置)
図2 場所・回次毎の刺し網一反あたりの漁獲量
FISHERIES EXPERIMENT