(4)鰻来遊・生息状況調査(H27〜29、内水面支場) |
ニホンウナギは、稚魚(シラスウナギ)の採捕量が長期的に低い水準にあり、平成26年6月には、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに絶滅危惧TB類として掲載されるなど、資源管理の必要性が高まっています。 しかし、ニホンウナギの生態、特に河川域での生態については、未だ不明な点が多く、資源量の推定や資源管理の取組の効果を評価・検証することが困難です。
そこで、シラスウナギの来遊状況を調査するとともに、河川に入ったニホンウナギの成長過程に伴う移動状況、生息数等を調査することにより、河川域でのニホンウナギの生活史に係る情報を収集し、資源管理や資源評価を行う上で必要となる減耗の要因等の解明に向けて、調査を進めてまいります。 |
(5)効率的キャビア生産技術開発U(H27〜31、内水面支場) |
チョウザメの卵を塩蔵して作られるキャビアは、世界三大珍味の一つとされています。 本県では
1983年からチョウザメの養殖技術開発に取り組み、ようやく2013年に宮崎キャビア1983として、ブランドキャビアを発売することができました。
今後、このブランドキャビアを中心としたチョウザメ産業を振興する上で、限られた養殖チョウザメから、効率的にキャビアを生産するための工夫が必要です。 そこで、効率的にメスを大量生産する技術や、キャビア生産には利用されないオスを出来るだけ早期に選別するための雌雄判別技術など、キャビア生産の効率化を図るための技術開発に取り組んでいきます。 |
(6)カツオ・マグロ類の漁場予測技術の高度化による操業効率化技術の開発(H23〜27、経営流通部) |
本県の基幹漁業であるかつお一本釣漁業やまぐろ延縄漁業について、その漁場形成要因を明らかにすることは操業の効率化につながり、燃油代の節約等、漁業経営を安定させる上で非常に重要であると考えられます。
本研究では、カツオやビンナガを対象とした漁場予測技術の高度化を図るため、過去に収集された情報から漁場形成要因を解析し、これを基にした漁場の推定やみやざき丸による実証試験を行いながら、漁場形成要因の解明及び漁場予測技術の開発を進め、予測精度の向上を図っていきます。 |
そのほか、水産加工指導センターを活用した6次産業化の取組への支援や、魚病指導センター事業での魚病診断や感染症防除対策指導による安全・安心な養殖魚づくりに向けた支援等を含め、水産試験場の業務や研究テーマは、漁業者の皆様を始めとする関係者の疑問・要望等を技術的に解決するためのものと考えておりますので、問題点や疑問点など、遠慮なくご相談くださるようお願いいたします。 |