平成15年12月に行った「漁村・漁業体験短期研修」に参加していただいた新田さん。彼のその後を追跡調査するため、宮崎市の檍浜漁協を訪ねました。研修から約一年が経った今、そこにあるのは立派に漁師として活躍する新田さんの姿でした。
研修後も新田さんの漁師になりたいという意志は固く、一旦東京へ戻って船舶免許を取得すると、4月からは底曳網漁業で自立することを目指して再び宮崎へやって来たのだそうです。見知らぬ地で漁業を始めるにあたって、組合への加入や船の購入、新居探しなど様々な問題に直面し、苦労もありました。しかし研修の際、指導していただいた就業コーディネーターの日高さんと斉藤さんの協力もあり、平成16年12月にはようやく本格操業まで漕ぎ着けることが出来ました。
これまでの道のりは決して平坦なものではなかったはずですが、「この世界が甘いものではないことはわかってる。でも、はじめから大変だと思ってたら何も出来ないよ」と新田さんは言いのけます。堂々とした佇まいはすでに漁師そのもの。研修後に結婚した奥さんの名前を付けた漁船「久美丸」と共に、新田さんの漁師としての第二の人生が今、船出の時を迎えました。
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