石油
原油市況 (WTI原油) は、 11月中旬には86ドル/バ−レル前後で推移していたが、 中東情勢緊迫化懸念を受けて一時89ドル/バ−レル前後まで上昇した。 その後、 中東情勢緊迫化懸念の後退や欧州債務問題の先行観測の変化等を受けて変動し、 11月下旬現在87ドル/バ−レル前後で推移している。
また、 11月中旬には106ドル/バーレル前後で推移していた日本国内向け原油価格の指標となるドバイ原油も上昇し、 11月下旬現在109ドル/バ−レル前後で推移している。
一方、 国内においては、 原油価格の上昇を受けて、 国内石油製品市況が上昇しており、 今後の需給・市況動向については十分注視する必要がある。
平成25年度の取扱推進については、 早期に市況を把握し、 全漁連と協調して適正価格と良質油の安定供給に務め、 更に協同組合間提携による施設の効率的な運用を図りたい。
なお、 外地積み及び洋上補給については、 関係漁協と連絡を密にして円滑なる供給に努めたい。 |
推進事項 |
1.適正価格と良質油の安定供給
2.石油情報の早期把握と提供
3.石油タンク施設の協同組合間相互利用 |
4.付属油の拡販対策
5.系統給油施設の点検整備の促進
6.海外基地及び洋上積みの円滑なる供給 |
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資材
資材事業は、 漁業生産資材及び生活資材の安定供給に努めている。 しかしながら魚価の低迷、 燃油価格の高止まりを主要因とする漁家経営収支の悪化から買い控え等が発生し資材需要の低迷が続いており取扱は漸減傾向にある。
平成25年度の取扱推進については、 既存資材の利用促進及び未利用資材と新商品の開拓を図り、 漁業の動向並びに流通・市況等を的確に把握して価格の抑制と安定供給に努めて参りたい。 |
推進事項 |
1.未利用資材の開拓
2.価格の抑制と安定供給
3.制度資金による舶用機器類等の系統全利用推進
4.餌飼料類の取扱推進
5.天然石鹸の普及推進 |
6.シェルナ−ス (魚礁) の取扱推進
7.舶用飲料水の取扱推進
8.情報の収集と提供
9.適正在庫の保持 |
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販売事業
養殖魚の主力であるカンパチは、 全国的に産地在庫が逼迫した昨年の状況から一変し、 市場需要量を産地在庫が大幅に上回り浜相場が下落している状況となっている。 取扱量については前年並みを維持するものの、 今後とも魚価については弱含みで推移するものと思われ、 その対策として既存の販売先に対し取り扱い実績を活かした営業展開を図るとともに、 漁業者と連携した新たな市場の開拓をおこない取扱量の確保に努めて参りたい。
また、 養殖漁家は、 依然として餌飼料の高値安定が続いており、 きびしい経営を強いられている。 引き続き安全で安価な餌料確保を図りたい。
鮮魚・活魚については、 本年県内産地から韓国に向けての流通ルートを開拓し、 出荷をおこない浜値の底支えができた。 今後ともこの流通ルートを使い取扱量の確保に努めて参りたい。
養殖種苗の稚アジに関しては、 相手先からのオファー数量は多いが、 漁模様に影響されるため、 新たな仕入れ先の開拓をおこなうとともに、 関係先の情報収集をおこない安定的な取り扱いに努めて参りたい。
JF全漁連との事業提携においては、 本県内で漁獲される多獲魚の販売や、 安全で安価な養殖餌料の供給に努めて参りたい。
平成19年1月にオープンした魚乃里 「ぎょれん丸」 については、 オープン以来県産魚のPR・消費拡大等に取り組み、 大きな意義があったものと思慮している。 平成24年8月からは、 運営を外部に委託し、 新たな形での魚食普及活動を今後もおこなって参りたい。 |