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波海洋レーダーによる流況(流向、流速)観測試験につきましては、水産宮崎No.678の水産試験場からのお知らせとお願いの中で、日向灘海況情報提供システムの開発Uとして短波海洋レーダーを用いた試験観測を始めましたとご紹介したところですが、今回、少し詳しくご報告したいと思います。 |
1 短波海洋レーダーについて
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短波海洋レーダーは、陸上から海面に向け電波を放射して、海面で反射した電波を受信し、その周波数の差からビーム方向の流速を計測します。このレーダーを2基設置すれば、2方向の流速を捉えられ、ベクトル合成することで広範囲の流況を面的に捉えることができます。
琉球大学との共同研究により、平成27年11月に、宮崎港と清武川河口左岸にレーダーを設置し、実用化に向けた試験観測を開始しました(左図参照)。
海洋レーダーによる流況観測のメリットとしては、データの取得が天候に左右されず、広範囲の観測が可能ということなどがあげられ、レーダーの配置や設置数を調整することで日向灘全域の流況を捉えることも可能となります。 |
2 観測状況 |
右側の図は平成27年12月27日の宮崎市沖の流況を捉えたものです。
陸からおおよそ8km〜30km沖の一ツ瀬川沖〜内海沖の流動状況を見ることができます。同日の人工衛星の水温画像と比較すると、沖側の反時計回りの流況は黒潮前線を捉えていることが考えられます。
試験観測は平成28年12月まで行い、気象情報や衛星情報などと比較検証しながら、実用化を図っていきます。
将来的には流況情報のリアルタイム提供を目指しており、流れが速くて網や縄などが入れられない海域や漁場となる潮目の場所が出漁前に分かるようになり、漁業の効率化に貢献できることを期待しております。 |
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